中村哲医師が、アフガニスタンで撃たれ亡くなった。
こういう記事を読むと、真っ先に思う。
そもそも危険な地域なのだ。そこに用水路をつくるため、農地を増やすため、活動を続ける。そのモチベーションはどこから生まれ、どうして維持できるのだろう、と。
私だって、平和がいい。
世界のあちこち、平和な方がいいに決まっている。
だが、己の命を賭してまで活動できるか、と問われたら、絶対にできない。
被災地に駆けつける芸能人に売名行為といった下心はゼロか、と言われたら、やっぱり違うと思うが、中村医師の場合どうか。アフガニスタンで用水路を増やしたら、名前が売れるか。売れたらどうなるのか。収入が増えるわけでもテレビの出演回数が増えるわけでもないだろう。
人それぞれ、と言ってしまえばそれまでだけど。
気の毒だと思う以上に、人とはなんと不可思議な存在だろう、と思ってしまうのである。
ところで、
同じ日の新聞に、アベ首相が「『桜を見る会』の招待者名簿を廃棄したのは障害者雇用の職員だった」と答弁したことが書かれていた。
廃棄したのが障害のある職員であれ健常者職員であれ、パートさんであれ、外国人労働者であれ、「トップは首相」なのであり、廃棄の責任は「トップ」なのだ。
それをわざわざ「障害者雇用の職員」と口にしたアベ首相、まるでお子ちゃまじゃないの。
正直、ワロタ。あきれて笑うしかなかった。
やっぱり、人とはなんと不可思議な存在だろうと、ますます感慨深かった。