今日こそは早く寝るぞ!と心に誓うのだが、毎晩、深夜になると魅力的なテレビ番組が放映されるから本当に困ってしまう。
それで今、ハマっているのが『松本清張サスペンスシリーズ』。
結局、『わるいやつら』『強き蟻』『書道教授』と立て続けに観てしまった。
そして昨日は…『家紋』。
『家紋』は、初放映の際にも観た。
閉ざされた山あいの部落で起こる愛慾まみれの殺人事件・・・という内容はさておき、以前観たときには全くスルーした事柄に、夕べはいたく感動した。
それは真犯人である寺の住職・真典を演じた吹越満さんの「嫉妬の表現」。
真典は恋い焦がれる(←といっても、最初はレイプだったのだが、なぜか一般的な不倫関係になってしまう)人妻・美奈子が、自分との関係を断ち切り、夫や子供と幸せそうにしている様子をのぞき見て、嫉妬に狂う。
寺まで獣のように走り戻った真典は、黒い袈裟姿まま、「美奈子」と書かれた手拭いを乱暴に自分の顔に押しつけ、何度もそのにおいを嗅ぎ、わめき、地面をのたうちまわる――このシーンが結構長いのだが、これが全く圧巻だった。
美奈子夫婦を殺してしまうほどの嫉妬の表現。
嫉妬に狂うということはこういうことなのだ、と真剣にガン観してしまった。
吹越満さん、と言えば、「軽い役柄を演じる役者さん」というイメージだったのだが、本当にこの嫉妬は重く、すさまじかった。
嫉妬、という感情の苦しさ・困難さ。
人間を破壊するほどの力を持つことだってあるのだ。
たまたま文学講座で、村上春樹の『品川猿』を読んだばかり。この作品では、若い女学生が自ら命を絶つ。その理由がどうやら、「嫉妬にさいなまれて」。かたや主人公は「嫉妬などしたことがない」と言う。
二人とも、人生において何かが不足している…そう読めて、心に何とも言えない苦いものが残った。
若いころの私は、「嫉妬」で人の命を奪うなど、ピンとこなかったし。
年を経た私は、「嫉妬」そのものを感じないほど、鈍になっているし。
だからこそ、真典の「目に見える嫉妬の表現」にハッとさせられたのだ、と思う。
…てなことで、今日も睡眠不足ナリ(--;)
それで今、ハマっているのが『松本清張サスペンスシリーズ』。
結局、『わるいやつら』『強き蟻』『書道教授』と立て続けに観てしまった。
そして昨日は…『家紋』。
『家紋』は、初放映の際にも観た。
閉ざされた山あいの部落で起こる愛慾まみれの殺人事件・・・という内容はさておき、以前観たときには全くスルーした事柄に、夕べはいたく感動した。
それは真犯人である寺の住職・真典を演じた吹越満さんの「嫉妬の表現」。
真典は恋い焦がれる(←といっても、最初はレイプだったのだが、なぜか一般的な不倫関係になってしまう)人妻・美奈子が、自分との関係を断ち切り、夫や子供と幸せそうにしている様子をのぞき見て、嫉妬に狂う。
寺まで獣のように走り戻った真典は、黒い袈裟姿まま、「美奈子」と書かれた手拭いを乱暴に自分の顔に押しつけ、何度もそのにおいを嗅ぎ、わめき、地面をのたうちまわる――このシーンが結構長いのだが、これが全く圧巻だった。
美奈子夫婦を殺してしまうほどの嫉妬の表現。
嫉妬に狂うということはこういうことなのだ、と真剣にガン観してしまった。
吹越満さん、と言えば、「軽い役柄を演じる役者さん」というイメージだったのだが、本当にこの嫉妬は重く、すさまじかった。
嫉妬、という感情の苦しさ・困難さ。
人間を破壊するほどの力を持つことだってあるのだ。
たまたま文学講座で、村上春樹の『品川猿』を読んだばかり。この作品では、若い女学生が自ら命を絶つ。その理由がどうやら、「嫉妬にさいなまれて」。かたや主人公は「嫉妬などしたことがない」と言う。
二人とも、人生において何かが不足している…そう読めて、心に何とも言えない苦いものが残った。
若いころの私は、「嫉妬」で人の命を奪うなど、ピンとこなかったし。
年を経た私は、「嫉妬」そのものを感じないほど、鈍になっているし。
だからこそ、真典の「目に見える嫉妬の表現」にハッとさせられたのだ、と思う。
…てなことで、今日も睡眠不足ナリ(--;)