新春初オペラはプラハ国立劇場オペラ『フィガロの結婚』。
フィガロは今まで何度か観た&聴いたが、今日のが一番、感動した。

余韻に浸りつつ、その理由を考えたのだが…

〈理由1〉好きな声質の人ばかりだったこと
オペラというと、なんだかすごい声量の人がガンガン歌う、とか、「主役による主役のためのオペラ」みたく、主役一人が目立つ、とか。
今日の『フィガロ…』は、そうじゃなかった。
合唱も含め、声質に品があり、好きな声だらけ。
全体のパランスもすごくよかった。

〈理由2〉ルックスがぴったり
姫なのにボリューム満点、とか、モテモテ男なのにどう見てもブチャイク、とか、これもよくある。
でも、今日の『フィガロ…』は、どの役も、ルックスがぴったりだった。
フィガロは軽めで憎めない男、スザンナはちょっと田舎臭くてそれがまた可愛い使用人。この二人に比べてアルマヴィーヴァ伯爵は、自己中だが威厳があるし、ロジーナ伯爵婦人は、お品があり世間知らず。
まさにそんな感じ。観ていてとても楽しめた。

〈理由3〉曲々
以前、オペラ講座を受けていたとき、講師が何度も言っていた。
「とにかくオペラは曲。まずは曲。曲を楽しむこと」と。
『フィガロ…』には、よく知られている曲がいくつもあるが、今日のように歌われると、曲の素晴らしさがさらに際立って聴こえてきた。
オケピットで演奏している管弦楽団をナマで観たい!序曲だけでもせりあがってこないかと、真剣に思ってしまった。

〈理由4〉圧巻
第2幕で伯爵夫人が歌う『愛の神よ救いませ』。
泣けた。すごくよかった。
伯爵夫人はマリエ・ファイトヴァー。
なんと穏やかなソプラノ。
圧巻だった。

…ということで、2019年の初オペラも大当たり。
大満足です。