先週末、初めてネイルサロンなるところに行った。

爪が薄いため、変なところからすぐ折れる。
指先ぎりぎりに切りそろえればそんなおそれはないのだが、そうすると仕事中、小さな紙片がつかみにくくて仕方がない。
私より年上のスイミングトモが、「ジェルネイルをすると、折れないわよ」と爪を見せてくれた。
なるほど。薄桃色がとっても上品だ。

そしてサロンへ。ドキドキ初体験。
それはそれは丁寧に甘皮をゆるめ、カットし、爪の形を整え、マッサージする。
申し訳ないくらい、細かな作業をしてくれて感動した。
元より派手なネイルアートなどする気はなく、ベージュでうっすらラメが入ったもので仕上げてもらった。

2~3週間はもつ、と言われた言葉通り、はがれることもヒビが入ることもない。
爪の先をジェルが包み込んで丸くなっているので、肌あたりもよい。とってもいい感じ。
ただ、伸びてきた根元が日に日に気になりだす。これはまた、年内に一度、いかなきゃならない。

こうして、年とともに「自分の外観にかけるお金」がハンパなくなっていく…

高額化粧品にエステにシェービングにヘアマニキュアにジェルネイル。
なんのために、こんなこと、しているんだろう。
若いころなら、間違いなく「人の目を気にして」だった。あわよくば、男の人に好かれたいという下心も十分あった。
だが今は、そうじゃない(←ゼロとは言わないが)。
ほとんどが「自己満足」のためだ。「老醜」がイヤなのだ。

エステもヘアマニキュアもジェルネイルも、放棄したところで何ら問題はない。
エステなど特に、効果が実感できてない。
スーパーで買った化粧水と特別エイジングケアをうたった高い化粧品と結果がどう違うのか、実際はわからない。
だが、「やっているからこの程度でとどまっているのではないか」と思い、「やらなければもっとひどいのではないか」と思い、どんどんお金をばらまくばかり。

そう考えると、ばかばかしくなってくる。
そのくせ、より近いところのネイルサロンを検索している私はまったく笑止。
 
 
 


指先の老いの悲しさ覆うラメ
鞠子