現在の心境を表す言葉は「乾燥」と「引き際」。

「乾燥」について。
これほど悩まされることになろうとは、思ってもみなかった。
朝晩、寒くなり、乾燥し始めたらてきめんに出た不具合。

①のどのむずむず感と咳
②むこうずねや腕のかさかさ
③顔のつっぱり

これら、かつての私にはまったく無縁の不具合だったはずなのに。

私という1個の物体から、日に日に水分が抜けていく。
限界まで抜けて干からびる。
…そう思ってゾッとする。

それから「引き際」について。
前から気にはなっていたのだが、今日、職場の会議の最中、この言葉がにわかに現実味を帯びた。
あと数年で、私は退職する。
そして、私がしている仕事を、誰かがすることになる。
今、私がしている仕事は、マニュアル化できないものが非常に多い。これをどうやって移譲すればいいのだろう。
逆に移譲された身になって考えたら、これもたまらない。

それに、「決められた時間に出社し仕事をして対価を得る」という縛りがなくなったら、私はダラダラになってしまうに違いない。
限界まで伸びて正体がなくなる。
…これもまたゾッとする。

干からびて伸びきって、あと、その先は…
―― 死。
 
 


誰もみな通る道とは知りながら
鞠子