「絵画史上、最強の美少女」とある。


彼女、イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢。
本物、観た。ま、異存なし。
高貴さと愛らしさと、その裏に高慢さまで隠してて、確かに美しかった。
キャッチコピー「美少女」には、「センター」とルビがふってあり、それもなかなかニクい。

文学講座の合間に、ようやく『ビュールレ・コレクション』を観に行けた。
あと1週間しかやってないからから、超・超・超満員。
この私の身長をもってしても見えないほどで、ゆっくり満喫というわけにはいかなかった。
だからか、絵より別のことが気になって…

コレクターの心境について。

今回観た作品の数々、モネ・ルノワール・セザンヌ・ゴッホといった名だたる画家の作品をビュールレたった一人で収集した。
その財力もすごいが、手に入れて自分のまわりに置く、いつも眺めるのはどんな心持ちなんだろう。

…私なら、「盗られるんじゃないか」「キズがつくんじゃないか」「日焼けしないか、ホコリがつかないか」と気が気じゃなくて、絵を楽しむなんてできそうにない。

まあ、こんな心配は、全く意味をなさないが。

どんなに混んでても、いつもの如く、「もらえるならこの作品」だけは、ちゃんと選んできた。
ジョルジュ・ブラック『ヴァイオリニスト』。
オーケストラのヴァイオリニストたちが、演奏会が始まる前、様々に音を確かめている音が聴こえてきそうで。
素朴な額も、バイオリンの音を包み込むようで、作品にぴったり。

我が家の玄関に飾りたい。

…ま、この要望こそ、100%ありえないが。