今日は名古屋フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会へ。
今年、名フィルのテーマは『文豪クラシックシリーズ』。
まあ、なんと魅力的なテーマ(*´∀`)♪
私たちの演奏会に出演してくださった楽員さんがいることも後押しして、思いきって定期会員券を買ってしまった。
これから毎月1回12か月、同じ席で名フィルの演奏を聴くことになる。
その初回となる今日は、ドストエフスキーの『死の家の記録』。
これをヤナーチェクはオペラ『死者の家から』に仕立てた。
え? だがしかし、事前に読んだが、これは、ドストエフスキー自身の獄中体験のルポルタージュ。
こんなタイプの作品、音楽にしようがないではないか。いったいどんな音楽に???と、大変疑問だったのだが…
ま、とにかく驚いた。
理屈抜きで、「あ、なんか、わかる。ここ、ドストエフスキーの心中。ここ、獄中の雰囲気。ここは、囚人たちのざわめき」…そんなふうに聴こえてくるのである。
すごいなぁ、ヤナーチェク。
もし、原作を読んでなかったら、「風変わりな曲。おもしろい!」止まりの聴後感だったと思う。
次の伊福部昭『マリンバとオーケストラのためのラウダ・コンチェルタータ』は、日本人が創った曲とは思えず、マリンバも超絶技巧の格闘技みたいで、目も耳もくぎ付け。
さらに、ゴレミノフ『弦楽のための5つのスケッチ』、ヤナーチェク『シンフォニエッタ』と続いたが、どれも私にとっては「聴いたことのない異質な曲」で、とても新鮮だった。
クラシック、といっても、その世界は広くて深い。
いつも音楽と共にいる、とタカをくくっていたが、実はほんの一部を見ているだけ。それを思い知って、むしろいい気分。
言葉より力を放つ音がある
鞠子