コインチェックなるものが話題になっている。
さっぱり意味がわからない。
わかろうという欲もないから、なおのことわからない。

朝刊に『仮想通貨Q&A』なる記事が載っていたのだが、そのサブタイトル「実体のないお金」にそそられ、興味ゼロのくせに何となく読んでしまった。

仮想通貨とは、「インターネット上で取引されるお金のようなもの」、とある。

え? …のようなもの?
既にあやふやではないか。

「10年前に初めて支払手段として使われ、1万ビットコインをピザ2枚と交換したと言われています」

だめだ、ますますわからない。

以下、仮想通貨を生み出したのは「サトシ・ナカモト」と名乗る人物だとか、現在は1500種類あるとか、読めば読むほどわからなくなる。

ただ、この一点だけは感動した。

「仮想通貨はどうして価値があるのか」に対する答え。
「みんなが価値のあるものだと信じるためです。日本のお札も、信用がなければ単なる紙ですが、価値があると思われているので、千円や1万円として使えます」

確かに、お札は「紙」。
硬貨も単なる金属だ。
それを当たり前に「相応の価値がある」として使っている。
「石」でもいいわけだ。
そういえば、「石」だった時代もあったのだ。

クレジットカードだってICカードだって、プラスチックみたいな板にすぎない。
それに「紙」や「金属」でチャージしているだけ。

仮想通貨を「価値あるもの」と認識するまでにはどうしても至らないが、「紙」「金属」「プラスチック」のために毎日あくせくし、ふりまわされていること、これらがないと生きられないこと、何だか情けなく思えてきた。





目に見えぬ「価値」を追いかけ破滅する
鞠子