職場にいただきものの金券がたくさんある。

これまで、ある程度たまると金券ショップで現金に換え、雑収入として入金していたのだが、ショップに払う手数料がなんだかおしい。
そこで、「使える人が使って、その分、現金を払う」ということになった。
 
整理してみたら、特にあるのがビール券。
「大ビン2本」とか「350ml缶」と具体的に指定してあるものから、メーカーだけ指定してあるもの、あるいは「共通ビール券」なんてのもある。
 
さっそく、うちの近くのお酒の量販チェーン店に行った。
やる気のなさそうなアルバイト店員が、レジのところに退屈そうに立っている。
この子に、ややこしいこと頼んで大丈夫かしらん。

とりあえず、聞いてみた。
「ビールだけじゃなく、額面分、店内商品ならなんでも使えます」、と言う。

へぇ、そうなんだ。

「全部、使われます? 計算してみましょうか?」
若者アルバイトは、ちゃっちゃと計算し、「15,000円はありますよ。どうしますか?」と聞いてきた。

わぁ、だとすると、箱買いしたら3箱も買わねばならない。
どうせ飲むから買ってもよいのだが、うちで3箱、保管場所をとるのがイヤだ。

・・・何回かに分けて、利用することにした。
で、とりあえず、今日はキリンのご当地ビールを1箱と、お菓子を少々購入。カートに乗せてレジに持って行ったら…

若者アルバイト、なんと、めちゃめちゃ手際がよいではないか。
種類ばらばらのビール券から、まずは、使用期限が近いものを優先、かつ追加支払現金が少なくなるよう、複数のビール券をあっという間に組み合わせた。
 
私があたふたしている間に計算し終わり、98円の現金支払いとなった。
 
アルバイト店員だから、とか、見た目が「やる気、なさそうだから」、とか、そんなことで判断してはいけない。

うちに帰ってから、余ったビール券を並べてみたが、私はやっぱり電卓がないと最善の組み合わせが作れなかった。

・・・ルックス、侮るなかれ。
 
 
 
 
 
箱買いの麦酒文月は空になり
鞠子