昨夜、とある飲み会で私のとい面に座った男の子。
スタイリッシュだし愛嬌もいいし、で、てっきり「美容系or水商売系」の仕事だと思った。
…あにはからんや、「大工」だと言う。
ひゃあ、ちょっと驚いた。
「大工のスタイルに着替えたら、完全に大工ですから」とニコニコしている。
建築業界は人手不足で、若い人、なかなかいないんじゃないかしらん。
そんな疑問を口にしたら、彼がこんな話をしてくれた。
内装だか修理だか、工務店からちょっとした仕事が入った。
出向いたら、そこはIT関係の事務所だったんだとか。
社長があいさつに出てきたのだが、これが「大学生にしか見えないような若造」。
それなのに、おされな事務所で洗練された備品をそろえ、社長はいい車に乗り、いいものを身につけて、いかにも「儲かってます」という風体だったのだそうだ。
「こっちは炎天下や極寒の中で釘、打ったりしてるんですけどね」
…言外に、うらやましさ半分、何かおかしくないかという疑問半分、こもっていた。
「IT関係の仕事」といってもいろいろあるが、この業界については私も何となく「不安定」「不安」「不鮮明」「不規則」と、「不」のつく言葉ばかり思い浮かべる。
うちの職場の階下にも、ゲームソフトの開発をしている会社がある。青白い顔で部屋着かパジャマかわからないような服装をした若い男女が、いろんな時間に出勤してくる。そろいにそろってうつむき加減で、すれちがっても視線がこちらに向かない。
そして、夜、遅くまで仕事をしているようだが、中は全く見えないので、どんな状況になっているかは不明。
…この人たち、大丈夫か… この会社の前を通るたび、つい、そう思ってしまう。
ついこの前も、テレビで、「『ユーチューバー』が子どものなりたい仕事の上位にランクインした」と知り、愕然としたばかり。
もちろん「IT関係の仕事」もはたが思うほど、楽じゃない。
…とは思うが、やっぱり相応の年を経てきたオバサンには「不安定」「不安」「不鮮明」「不規則」と思える。
スタイリッシュな大工さんと、そんな溜息をつきつつ、ワイン飲みすぎて本日二日酔い(←オチはこれかいっ(`Δ´)!!)
久々にワインオンリーぬるい夜
鞠子