相模原で、障がい者施設を襲う悲惨な事件が起きた。
犯人は、犯行理由として「世のため・人のため」みたいな論を展開している。
それを聞いて、昔のことを思い出した。
仕事で、とある客様の会社の人事担当者と雑談していたときのこと。
彼が、真顔でこう言ったのである。
「大気汚染とか食料危機とか住宅難とか。社会問題のほとんどの原因は、人口が増えすぎたことだ。だから時々戦争して、人口を減らすべきだ」
本当に真顔で、そう言ったのである。
ぞっとした。
相模原事件の犯人も、この人事担当者も、もっとも大事なことが抜けてやしないか。
仮に、彼らの主張が正しいとしても、
被害にあった障がい者の方々、「社会問題解決のため」に戦争に送りこまれる人々、誰一人として「死は自分の意思ではない」ではないか。
大勢の幸せのために、第三者が、個人の意思を無視して死に至らしめる…などということは、あってはならない、と思う。
幸せの基準は1つと限らない 鞠子