高島礼子さんの記者会見を見た。

登場するなり好感度大。
ナチュラルメイクにシンプルなスーツ。
さらに、その会見内容ときたら。
気丈に丁寧に、きちんとした大人の受け答えをしていた。
時々、押さえきれない涙を懸命にこらえて。

覚醒剤、それも女と一緒に…という二重の苦難に直面したのにこの会見。
はぁぁ…高島さんの人となりそのもの。

…と、最初は思ったが、なにしろ目ざとく小うるさい私は、すぐ、皮肉なことを考えた。

だって高島礼子って、「女優」だもん。
演じることはお手のもの、ではないか。

夫がやらかしたことは最悪だが、これを利用しないテはない。
メディアに露出するチャンスだ。
ただでさえ、気の毒な人に同情する向きの強いお国柄。
会見で好感度をあげれば、強力な武器になる。

芸能界はし烈な戦いの世界に違いない。
利用できるものは何でも利用する。
スキャンダルであろうが善行であろうが。

それにしても高知東生さん。
ハナから「格差婚」と言われてはいたが、年月を経るにつれ、「圧倒的に妻の稼ぎが多い」ことに、情けなさ、悔しさ、いらだち、ひがみが募っただろうことは充分、想像できる。
そんなこと、わかって結婚したんだから自業自得なんだけど、誰だってある。
初めは気にならなかったことが、そのうち、許しがたいことに変化していく、ということが。

会見の印象を鵜呑みにしちゃいけないな。

今の感情が明日も同じ、来月も同じ、来年も同じ、ではない。
それを人に期待したら、痛い目に遭う。



恋心ブレーキを踏む憎い男〈ひと〉             鞠子