今日は、私が発起人として立ち上げた『文学の会』初日だった。

この間、2ヵ月間かけて、交渉やら準備やらしてきたのである。
講師のH教授は「私を信じて」、知らないメンバー構成の、それも今までされたことのない私塾的勉強会を引き受けてくれた。
受講する客様の方も「私を信じて」、決して安くはないシリーズ参加費を払い、参加してくれた。
だから、
私としてはかなり責任を感じていた2カ月だった。

初回講座の今日、受講した皆さんは、どう思っただろう。

私は長いこと、先生の講義を受けているので想像できるが、先生はおそらく「準備されたことの半分も話してない」、と思う。
いくらでも深掘りでき、いくらでも枝葉が伸ばせるのだ。
だから、どこをどの程度の深さ、広さで話すか、どこを切り捨てるか、初対面のメンバー相手、それも「メンバー同士は知り合いで、先生1人がアウェー状態」では大変難しい判断を強いられたことと思う。
さらに、1回だけの講演会ならともかく、シリーズとなると、なおさら。

実は今日、私は3/4有休で、朝から先生のカルチャーセンター講義をハシゴしていたのである。
午後の「太宰治講座」のとき、また、知らない作家のエピソードや、有名らしい表現が次々出てきて愕然とした。
「知らなかったこと」に愕然としたのではなく、「他の受講生がみんな知っていた」から愕然としたのである。

一日、すごく充実していたが、半面、自分の低レベルぶりにも十二分にショックを受けた。

責任の重さと同様、自分の浅さも突きつけられた。

…道はやっぱり険しく一筋縄ではいかない。
何事も。