ナミダのクッキングNo.1615 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

大事な読書トモTさんが、健康診断で「E判定」が出てしまい、精密検査やら心労やらで疲れきっている。
エクステンションカレッジにも、今、出てこられない。

私は安易な励ましなどできない。
とりあえず、最終結果が出るまで何とか乗り切ってください、と伝えるのがやっとだった。

そんなメールのやり取りをしつつ、心の中で全く別のことを考えた。

このごろの私、ツキすぎている。
幸せすぎる。
読書トモにも音楽トモにも恵まれ過ぎていて。
文学も音楽も、極上の指導者に巡りあえて。
気の入っていない仕事ですら、なぜだか私だけ幸運が続いている。
客様が、私を高く評価する。

…いいのか、こんなこと。
怖くてたまらなくなってきた。

エクステンションカレッジのあと、M女史とランチした。
その時彼女が、作家の石井桃子さんが書いた『太宰さん』というエッセイをくれた。

…いつもなら、Tさんもここにいるのに。
太宰フリークのTさんだから、すごく喜んだだろうに。

ランチ後、M女史と地下鉄の駅で別れた。
Tさんが心配なのと、ツキすぎている私が怖くて、昼中なのに、飲まずにはいられない心境だった。

ビアホールで一人で飲んだ。
飲みながら、M女史がくれた『太宰さん』を読んだ。
石井さんと井伏鱒二、太宰治、亀井勝一郎とのなんということはない交流が書かれている。
しかし、
石井さんとはそれほど深くない関わりのうちに、太宰は心中して命を捨てた。

…涙が止まらなかった。

いいのか、私だけこんなに幸せで。

悲しみがすぎる。