ひさびさに観た。今日は「文楽」。
昼の部『女殺油地獄』。
夜の部『仮名手本忠臣蔵』。
…これらはいずれも「歌舞伎」でも観たことがある。
人が演じるのと人形が演じるのとでは、どちらにも「異なるよさ」があって、なかなかおもしろい。
「文楽」も今まで何度か観たが、今日、初めて気づいたこと。
『仮名手本忠臣蔵』で切腹シーンがあるのだが、そこで異様な感覚にとらわれた。
人形は、1体を3人で動かす。
頭と右手を動かす「主遣い」(←この人は、羽織袴姿で顔も出している)、あと、左手を動かす「左遣い」と両足を動かす「足遣い」(←この2人は黒子スタイル)、計3人。
それが、切腹に至る諸作法を行う際、まるで、「実は人形は生きていて、3人が切腹を介添えしている」ような感覚にとらわれたのだ。
この切腹シーン、観客全員、息をつめて見守っていた。
…悲劇のシーンなのだが、実にすばらしかった。
その静寂とあまりの美しさに、逆に今日は泣けなかった。
それからもうひとつすごいこと。
人形遣いの桐竹勘十郎さん。
この人、完全に「狂っている」。
人形に憑依している。
いや、勘十郎さんが人形なのか、人形が勘十郎さんなのか、途中でわからなくなる。
前に観た『義経千本桜』の時もそうだった。
文楽で追っかけるのは、桐竹勘十郎さんに決めた。
(こうしてどんどん、甘い沼の深みにはまっていく…)
昼の部『女殺油地獄』。
夜の部『仮名手本忠臣蔵』。
…これらはいずれも「歌舞伎」でも観たことがある。
人が演じるのと人形が演じるのとでは、どちらにも「異なるよさ」があって、なかなかおもしろい。
「文楽」も今まで何度か観たが、今日、初めて気づいたこと。
『仮名手本忠臣蔵』で切腹シーンがあるのだが、そこで異様な感覚にとらわれた。
人形は、1体を3人で動かす。
頭と右手を動かす「主遣い」(←この人は、羽織袴姿で顔も出している)、あと、左手を動かす「左遣い」と両足を動かす「足遣い」(←この2人は黒子スタイル)、計3人。
それが、切腹に至る諸作法を行う際、まるで、「実は人形は生きていて、3人が切腹を介添えしている」ような感覚にとらわれたのだ。
この切腹シーン、観客全員、息をつめて見守っていた。
…悲劇のシーンなのだが、実にすばらしかった。
その静寂とあまりの美しさに、逆に今日は泣けなかった。
それからもうひとつすごいこと。
人形遣いの桐竹勘十郎さん。
この人、完全に「狂っている」。
人形に憑依している。
いや、勘十郎さんが人形なのか、人形が勘十郎さんなのか、途中でわからなくなる。
前に観た『義経千本桜』の時もそうだった。
文楽で追っかけるのは、桐竹勘十郎さんに決めた。
(こうしてどんどん、甘い沼の深みにはまっていく…)