早朝から公園掃除があったので、「その流れで我が家の玄関先&裏庭の草抜きをしよう」と決意した。
どこかでやんないと蚊の生殖を助けてしまうと恐れていたのだが、土日にスケジュール入り放題なため、ほかりっぱなしになっていたのである。
今日も、出勤して仕上げておかなければならない資料があるし、買い物もしとかなきゃなんないし、夜は歌があるし…ということでハードなのだが、もう今日を逃すと日がない。
…ということで、まずは玄関先の草抜きやら植え込みの枯れたパンジーなんかを抜いていたら、おもむろに、隣家のおじいちゃんが出てきた。
いやぁぁぁな予感がする…
やっぱり…
おじいちゃん、ひときわでっかい声で一吠え。
「わしがやったる! ついでにその木も切ったる! 裏庭もやったるし!」
しゃがむ作業が腰にくる私としては、お願いしたのはやまやまなのだが、なにしろじいちゃん86歳。
耳もほとんど聞えてない。
ちなみに玄関先の木は2本。私の身長の1.5倍以上ある。
裏庭の木にいたっては、4本の木が身長の2倍以上あり、もう手に負えないので、庭師さんかシルバー人材センターさんに頼もうかなと思っていた矢先だったのだ。
我が家の木を切っている時に、じいちゃん、脚立から転落…なんてなった時には、えらいことだ。
「ありがとう。でも私、気分転換にやっているので」
…と言ってみたが、敵には聞えない。
おじいちゃん、とうとう巨長の枝切りバサミを持ち出してきた。
ますますイケない。落ちたわ刺さったわ…なんてなったら、それこそ『クリミナル・マインド』に出てくるよな凄惨な場面と化す。
「お、お、おじいちゃん。その長いはさみ、一回、私に使わせて」
…と取り上げた。
結果、「草抜きだけ」のつもりが、木まで切らねばならぬハメに…
どうしても手伝いたいおじいちゃん、はさみを取り上げられたら次は、液体除草剤のポリタンクや粉末殺虫剤のボトルを運んできた。
「こいつを撒くと、もう雑草生えんから…」
イケなさはピークに達した。
こういう化学薬品を使うと、私はとたんにノドにくる。おじいちゃんは、私がふだんからどれだけノド&声に神経を使っているか、全くわかっていない。(←当然だが…)
「おじいちゃん、ごめん。私、そういう薬品、苦手なの…」
…と悲鳴をあげてみたが、やはり敵には聞えない。
恋人同士みたいに、耳元に唇をつけて、「に・が・て・な・の!」と叫ばなきゃ聞えないのだ。
…もうあきらめた。
仕事に行く時間が迫っている。
焼け石に水、とは思ったが、家に入って、マスクを3枚重ねてつけた。