昨日の「県交響楽団演奏会」、その演奏を聴いて、改めて考えた。

私はいろんな演奏会に行くけど、一体「何」を聴いているのだろうか。

2、3日前、テノール歌手、ペーター・シュライアーについて、「幅広い教養をもった知識人で、あらゆる観点から作品にアプローチしようという開かれた姿勢を持っている」という説を引いた。
これは、説得力があるが、演奏会に行くたび、ここまで深掘りして見聴きするのは、私には無理だ。

では私は何を聞いているのか。

まずは「演奏された曲自体が好きかどうか」という視点がある。
さらには「演奏テクニックのレベル」という視点がある。
それからもひとつ、「アーティストが醸し出す雰囲気」、それを包む「演奏会全体に漂う空気」も否めない。

そして、
今回の演奏会で、さらにもう1点、気づいた。
「プロかアマか」という視点だ。

県交響楽団は、アマチュア楽団だ。つまり、「音楽以外の仕事で食べている」人が多い。
その点で、私たちの合唱団と似ている。
だから「アマならではの特徴」を比較して見てしまうのである。

例えば、総勢100名強が「一堂に会して練習すること」の大変さ。
その状況で、演奏会まで持っていくリーダーの統率力。
休憩中、楽器の配列を変える(←団員が自ら行う)作業の手際。
さらには、会場の音響、受付の様子、etc…

奏者がアマチュアだと、演奏そのものよりも、こちらにばかりに目がいってしまう自分のサガに笑えてしまった。

特にこのテのことを書き出すと、枝葉末節のオンパレードになってしまうので、今回の演奏会で、特に、私自身、肝に銘じたことを一つ、それから、音楽的に感じたことを一つ。

(1)演奏終了後の表情

長い時間かけて練習してきた成果を、発表し終わったのである。
よくも悪くも、終わったのである。
お義理かもしれないけど、お客様は拍手をしてくれているのである。
それよりなにより、アマなんだもん。基本は「楽しいからやっている」はずである。
だったら、たとえ思ったように演奏できなくても、終了後、仏頂面はよろしくない、と感じた。

(2)音色

ピアノ協奏曲。
ソリストの音が、オケの音の上に浮いて聴こえた。
失礼を承知で言うと、「オケのカラオケCDにあわせてピアノを弾いている」みたいな。
なんでだろ。
音楽専用ホールではないから、これは、会場のせいかもしれないな。


かえすがえす、失礼な感覚的シロウト意見をお許し下さい。

そして、
招待券を下さったMさん、どうもありがとうございました。