仕事でたまたま同時期に「二代目社長」2名の話を聞く機会があった。
ふたりとも、同じような壁にぶち当たっている。
A社、G工業、共に社員100人前後の製造業。
A社のS社長は40代、G工業のH社長は50代。
先代社長、つまり父上は今も会長として、会社に席がある。
席があるどころか、結構な影響力を持っている。
A社は、「製造」「販売」「施工」という3部門で成り立っているが、完全に「営業主体」の会社。それも、個人別成績でぐいぐい押す。
さらには、部門別採算を重視し、月次の数字で管理する。
ぶっちゃけ、「成績の悪い社員」や「成績の悪い部門」をつるしあげる体制で成長してきたのである。
S氏は、社長になる前から、これが嫌でたまらなかった。
もう一方のG工業。
先代社長は銀行マンから脱サラして開業。話を持ちかけられると異業種であろうが何であろうが会社を吸収し、「何屋さんかわからない状況」でH氏は会社を継いだ。
採算のとれない部門を整理したいと会長に話を持ちかけると、決まって「まだ金はあるやろ」とか「オレの時はうまくいっていたのに」、と言って反対する。
おまけに、「お前が営業に同行して、喝を入れろ」、などと精神論を持ち出すのだそうだ。
も一つおまけに、業績がよい年など「わしの給料を増やせ。先が短いんだから」などとのたまわれるらしい。
どちらの会社も、先代社長は「創業者」。
それこそ血のにじむような努力をし、寝る時間も惜しんで、売って買ってつくってきたに違いない。
景気のよさも後押しして、右肩上がりの波に乗れた、ということもあると思う。
だけど、今は、もう、そんな時代ではない。
S社長、H社長、ともに、「みんなが力を出し合い、組織で勝てる会社にしたい」と強調する。
無責任な第三者である私は、先代社長の気持ちも現社長の気持ちもよくわかる。
「みんなでがんばる? 何を甘いこと言ってんだ!」(先代社長)
「一人一人の力なんて、たかがしれてるじゃないか!」(現社長)
「オレがつくった会社だ。儲かったらオレの給料を上げて、何が悪い!」(先代社長)
「面白い仕事、面白い商品をどんどん見つけながら、仲間を増やし、楽しく仕事しなければ長続きしないに決まっているじゃないか!」(現社長)
…と、平行線のまま、なのだ。
結局は、現社長が、自分の方針を貫くしかない。
それが、父を切る結果になっても。
さらには、その「方針」がより精度の高いものになるべく、ご自身で学んでもらうしかない。
ふたりとも、同じような壁にぶち当たっている。
A社、G工業、共に社員100人前後の製造業。
A社のS社長は40代、G工業のH社長は50代。
先代社長、つまり父上は今も会長として、会社に席がある。
席があるどころか、結構な影響力を持っている。
A社は、「製造」「販売」「施工」という3部門で成り立っているが、完全に「営業主体」の会社。それも、個人別成績でぐいぐい押す。
さらには、部門別採算を重視し、月次の数字で管理する。
ぶっちゃけ、「成績の悪い社員」や「成績の悪い部門」をつるしあげる体制で成長してきたのである。
S氏は、社長になる前から、これが嫌でたまらなかった。
もう一方のG工業。
先代社長は銀行マンから脱サラして開業。話を持ちかけられると異業種であろうが何であろうが会社を吸収し、「何屋さんかわからない状況」でH氏は会社を継いだ。
採算のとれない部門を整理したいと会長に話を持ちかけると、決まって「まだ金はあるやろ」とか「オレの時はうまくいっていたのに」、と言って反対する。
おまけに、「お前が営業に同行して、喝を入れろ」、などと精神論を持ち出すのだそうだ。
も一つおまけに、業績がよい年など「わしの給料を増やせ。先が短いんだから」などとのたまわれるらしい。
どちらの会社も、先代社長は「創業者」。
それこそ血のにじむような努力をし、寝る時間も惜しんで、売って買ってつくってきたに違いない。
景気のよさも後押しして、右肩上がりの波に乗れた、ということもあると思う。
だけど、今は、もう、そんな時代ではない。
S社長、H社長、ともに、「みんなが力を出し合い、組織で勝てる会社にしたい」と強調する。
無責任な第三者である私は、先代社長の気持ちも現社長の気持ちもよくわかる。
「みんなでがんばる? 何を甘いこと言ってんだ!」(先代社長)
「一人一人の力なんて、たかがしれてるじゃないか!」(現社長)
「オレがつくった会社だ。儲かったらオレの給料を上げて、何が悪い!」(先代社長)
「面白い仕事、面白い商品をどんどん見つけながら、仲間を増やし、楽しく仕事しなければ長続きしないに決まっているじゃないか!」(現社長)
…と、平行線のまま、なのだ。
結局は、現社長が、自分の方針を貫くしかない。
それが、父を切る結果になっても。
さらには、その「方針」がより精度の高いものになるべく、ご自身で学んでもらうしかない。