迷っていたけど、結局、吉右衛門さまを追っかけて、歌舞伎座に来てしまいました。
「JR+1泊」のお値打ちフリーツアーを見つけたので、今日は夜の部を観て銀座で一泊し、明日は昼の部を観る、という楽々贅沢コースです。

…ということで、本日、夜の部の演目
『鈴ヶ森』
『勧進帳』
『義経千本桜 すし屋』

では、いくつか総括を。


(1)意外に『鈴ヶ森』!

私、『鈴ヶ森』という演目は、初めて聞く題名だった。
でも、一番、面白かった。

斬り合いのシーンが結構長いんだけど、時代劇みたいな「スピード感」がないんだわ。
どちらかというと、スローモーションみたい。
その上、一対一で斬り合う。

だからこそ、「型の美しさ」が際立つ。
ごまかしは許されない。

ユーモラスに斬られる人も多くて、なかなか面白かった。

私のような腰痛持ちには、この姿勢はできないな、と感心しきりでした。


(2)意外に「松本幸四郎」!

私、実はこの方、あんまりタイプではなかった。
だが、今日のお役の1つ『義経千本桜』・梶原平三景時。

…めっちゃ、かっこよかった。
お顔がキリリと美しい上に、響きわたる低音…

かなり、見とれた…


(3)意外に「尾上菊五郎」&「市川右之助」!

お二人ともやはり『義経千本桜』にて、菊五郎さんは「いがみの権太」を、右之助さんは「おくら」を演じる。

菊五郎さんって、こんなにぷよっとした体型だったっけ?
なんか、意外だった。
この役、尾上松緑さんにやってほしい…なんて言ったらバチがあたるかな?

対して右之助さんのおくら、もう、ぴったし。
子どもに甘甘なおっかさん、そのもの。
右之助=おくら、おくら=右之助、みたいな。
もう、笑っちゃうほどはまり役でした。


(4)最後は吉さま

今日は『勧進帳』の源義経役。
実はあんまりセリフがない。
それもそのはず、追っ手から逃れるために、強力になりすましているから。
笠をかぶったり、うつむいたり、背中を向けたりして、顔もあまり見せない。

でも、花道に立ってる時間が結構長く、花道付近の席の人は堪能しただろうなあ。
私、今日は2階席で、角度的に、花道ほとんど見えず、残念(/。\)

…明日に期待す…