サカナになった気分の時がある。

しょっちゅうスイミングに行くので、25メートル泳ぐには平泳ぎ、背泳ぎ、クロール、それぞれ何回、手を動かすかわかっている。
それが、時々、すごく少なくてすむ時があるのだ。
一かきで、ぐんと前に進む。
水にうまく乗っかって、サカナになってる感じ。

ただ、どういう時にサカナになれるのかはわからない。
偶然、バランスやタイミングが整っただけのことなんだろうとは思うけど。

ところで、
実は今日、久々にサカナだった。
スイスイと気分よく泳いでいた。

ところが、
500メートルのターンをした際、ゴーグルに水が入ったのだ。

ちっ、せっかく気分よく泳いでたのに、なんたることぞよ。

仕方なく立ち止まり、ゴーグルを外して水を追い出し、かけ直してから再びスイム。

そしたらさ、
以後、絶不調。ガタガタになってしまった。
どうやっても下半身が沈みこむ。
全然前に進まない。
さっきまでの絶好調はどこへやら。ふだんよりもたくさん水をかかなければならなくなってしまった。

…ささいなことで、流れが大きく変わってしまったのだ…

そういえば、
バレーボールの試合なんか見てると、途中で流れが大きく変わること、あるな。
サーブは入らない、トスは決まらない、アタックが打てない、レシーブが乱れる…
原因はなんだかわからないのに、ことごとくミスが続きだす。

そんな時、監督はタイムをとる。
あんな短い時間では、大したことを言っているわけではないだろう。
でも、それをきっかけに、また流れが変わったりする。

…不思議…
見えない力が働き出す。

人生もそうかなあ。
何かささいなことがきっかけで、明日が大きく変わること、アリ、だろうか。