当たり前になってしまっている日常を変えるのは、勇気がいることだ。
「その日常」を失いたくないから、必死に頑張ってきた。
言われることを、真剣に聞いた。
言いたいことは心の中に閉じ込め、できるだけあたりさわりのない応対をした。
そこまでしても、「その日常」を守りたかった。
でも、
人の心の許容容量は、限りがある。
あふれたらどうなるか。
診てもらってもなんら異常がないのに治らぬノドの違和感。
無意識に手がいってしまうほどの肩こり。
病院に行かざるをえない腰痛。
繰り返す風邪・発熱。
とうとう、手足が一度につってしばらく動けない症状まで出始めた。
…年のせい、にしていたが、どうもそれだけではない。
病院で診てもらっても、何も出ないのだ。
何かがおかしい。
うすうす、気づいてた。これは心に原因があるのではないか、と。
…そう気づくほど、自分自身を痛めつける案件を抱えていた。
からだがもたない、なんて、考えたこともなかった。
日常を変えたくない気持ちも確かにあるけど、自分のからだを守るには、この案件から離れる…つまり、当たり前の日常を変えるしかない。