地下鉄の駅に、白杖を持った女性が電車を待っていた。

こういうところでハンディを持った人に出会うと、正直、すごく迷う。
手を貸してあげたい、と思う一方で、これはいらぬお節介かも、と。

今日、会った女性は、かなりホームぎりぎりのところで立っていた。
そしてスマホを見ていた。

大変、失礼な言い方だが、スマホは見れるのか?(←アタシはローガンで見にくい)、そうか、かなり文字が大きくなってんだな…などと考えつつも、ハラハラして気になって仕方なかった。

ほどなくして電車がきた。

案の定、杖の先が、ホームと電車の境を探っている。
やっぱり手を貸してあげようかどうしようかと一瞬、迷ったが、私が手を出す前に、女性は何とか電車に乗り込み、座席に腰かけた。

そこでまた、スマホを取り出したのだが…

そばで見た。
画面はいたって「普通」なのである。
字の大きさも、画面の構成も。
ローガンのアタシには、見るのにちと厳しい、くらいな。

ん?
手元は普通に見えるのか。

おまけに女性は誰かに電話をかけ、堂々と話し始めた。

…それ、いかんやろ。
電車の中なんだから。

足元ぐらい離れると見えないのかもしれないが、電車の中で携帯を控える常識は守れるはず、と思う。

イジワルか、アタシは。