今日、仕事用で銀行に行った時、行員さんに「当行のキャッシュカードをお持ちですか?」と問われた。
それで持っている旨、答えたら、「こういうサービスができたんですよ」と、カウンター下から一枚のチラシを取り出した。

「全国初 あなた自身がキャッシュカード 『手のひら認証ATM』」

ほぉ、手のひらをかざすだけで、ATMが使えるのだそうだ。

私の静脈や指紋といった生体情報を銀行本部センターが保有。私は、手のひらをかざすことで、「私」と認識され、お金を出したり入れたりできる。

登録料は無料だからと勧められたが、幸か不幸か私はキャッシュカードを携帯していなかったから、「また、次の機会に…」ということになった。

東日本大震災の教訓を生かし、キャッシュカードや通帳をなくしても即座に対応できるよう、考え出されたそうだ。

なるほど、ね。

銀行も、すごい費用を投入したもんだわ。

…でも帰り道、ハタと考えた。

静脈って、ずっと変わらないものなのか?

例えば指先や手のひらを酷使する仕事をしていたら、静脈の位置や太さは変わるんじゃないのか?

加齢の影響はないのか?

そして何より、震災でATMが使用不能になったら、あるいは本部センターが壊滅的な被害を受けたらどうすればいいのか?

…渦巻くどシロート疑問…

さらに、
銀行も、ここまでコストをかけるんだから、単なるサービスではないだろう?
登録費無料なんて、ウラには何か別の狙いがあるんじゃないのか?

…渦巻くヒネクレ疑問…

私はキャッシュカードを使ってお金を出し入れする習慣がないから、手のひら認証の必要性を感じないし。
何となく、究極の個人情報を預けるような気がするし。

渦巻く疑問も相まって、
ま、登録はやめとこか、という結論に達した。