橋下氏、また新聞社にキレたようだ。

何でも、国会の首班指名について、「個人的な見解として、維新は安倍自民党総裁に投票すべきだ」と言ったが、一方で石原代表は、「自党の代表に入れるのが当然」と発言。それで橋下氏は、「やっぱり、石原代表に入れるべきだ」と意見を変えた。

これを毎日新聞が「撤回」と表現したことにマジギレしたのだそうだ。
それで、「毎日はもう取材お断り」、だって。

しかし、
「撤回」とは「一度提出・公表した事柄を,あとで取り下げること」だから、毎日新聞の表現は間違ってない、と思うんだけど。

なのに何でキレるんだろう…

おそらく、
「撤回」という言葉は、言外に「簡単に主張を変えちゃってさぁ、軽いヤツ」というニュアンスがプンプンにおうから、じゃないだろうか。
それから、「あくまでも個人的見解と言ったじゃないか」という思い。「撤回」は、「公に発言した正式な意見を引っ込める場合にのみ使うべきなのに、個人的な意見にまで使うとは何事ぞ」、と怒っているのではないだろうか。

しかし、だよ、

そもそも、不特定多数の人が見てるTVで、代表とか代表代行といった組織のリーダー格が発言する場合、それが「個人的な見解」でありうるのか。
いくらそう前置きしたって、そのクラスの人の発言は、「組織としての主張」としてとらえられて当然だ。
リーダー格の発言と、組織としての発言は、本来、一致していてしかるべきはずだもん。

正しい言葉遣いであっても、受けとり方は人それぞれ。
橋下氏が、私の想像通り、「『撤回』という言葉の言外が許せない」のなら、「オマエ、気に入らん。排除!」などという、駄々っ子みたいな制裁ではなく、それこそ「言外」で勝負して、と言いたい。

ちなみに、「私、前言を撤回します」と、自分で自分のことを言う場合には、言外に反省と謙虚さがにじみ出てる気がするんだけど…
同じ単語なのにね。
日本語は、ややこしいけど、いろんな言外が想像できて、面白い言語だと思う。

ところで橋下さん、マスコミに向かって吠える前に、石原さんと基本的な方針は一致させておいて下さいまし。