ついこの前、大阪で、入れ墨を入れた公務員が云々…って騒がれてたよね。

…で、思い出した。

客様S社のY社長から聞いた話。

何年か前の冬場、S社に中途入社で一人の男性が入社した。
S社は飲食店向けに食材などを卸しており、その男性は、毎日、得意先の喫茶店やレストランに材料を配達する仕事についた。

彼は積極的に働いて、仕事を早く覚えた。
真面目で仕事熱心。
性格も、明るくて円満。得意先の評判もいい。

いい人が入社してくれたとY社長は喜んでいた。

ところが…

春が来て、夏が来て、衣服が薄手になり、袖が短くなり、Y社長は青くなった。
その彼、入れ墨が入っていたのだ。
それもワンポイントなどという生易しいものではなく、背中から腕、全面的に…

それでどうしたのか、残念ながら結果は聞いてないんだけどね。

私は、
いつかのブログにも書いたけど、体に墨を入れようと、穴を開けようと、自分で決めたことなら自分の好きにすればよい、と思う。

でも、
「入れ墨を入れた人は、それなりの色眼鏡で見られる」のも事実だ。
今時、海外のスポーツ選手など、タトゥをした人が多いし、ファッションだ、という向きももちろんあるけど、例えば電車で隣に見知らぬ柄入りの人が座ったら、やっぱりギクッとするよねぇ。

S社に入社した彼も、誠実な仕事ぶりが、入れ墨一つで帳消しになってしまった。
大阪の件にしても、同様に、帳消しになってしまった人がいるのではないだろうか。

主義主張は自由。
大切なのは中身であり、現実の姿だ。
ただ、残念ながら、見た目で判断されてしまう現実は否めない。

逆に考えたら、
すばらしい仕事ぶりが見た目で評価されてしまうのは、余りにももったいない、と思う。

…今度Y社長に会ったら、彼のこと、聞いてみよう。