もしもアナタが「ダイエットを指導するコンサルタント会社」の社員だった、とする。(←ちょっと現実離れしてる会社内容だけど…)

この会社のコンサル方法は、「○○をしたら、絶対、痩せますよ」という指導はしない。方法は、あくまでも顧客自身で考えてもらい、自身で選択してもらう。そういう「考える場」や「選択する場」を提供するのがアナタの仕事だ。

具体的に言うと、
ダイエットに成功した人、あるいは失敗した人、あるいは現在進行中の人が、
毎回一人ずつ、
10名の顧客の前で、ダイエット体験の報告をする。

彼らのダイエット法は、「食事制限」「運動」「呼吸法」「薬」などなど、十人十色。

そうして、様々なダイエット体験の報告を聞いた後、顧客10名は、さまざまなダイエット方針について、討論する。

例えば
病歴
自分の肥満の特徴
どのくらい痩せたいか
どの方法が自分には合ってるか…などなどについて。

そして、自分自身で、ダイエット法を選択する。

…で、一ヶ月、実践する。

…で、一ヶ月後、再び10名が集まり、ダイエットの進み具合、うまくいった点、失敗した点など、この間の実践と進捗状況を報告し、お互いに指摘しあい、それぞれがその議論を参考に、自分自身でダイエット法を見直し、再確認する。

こんなクールを何回か繰り返し、最終的に、10名の顧客がダイエットに成功するのがねらい。

自主性を重んじた方法だから、もちろん、思ったような成果が出ない人もある。

…それがさ、
ある日突然、「顧客を増やさなきゃならないから、もうまどろっこしいことはしてられない。うちの○○をしたら絶対やせると宣伝して、顧客を増やしてこいっ!」という方針に変わったらどうする?

○○をしたら絶対やせるというのは、事実ではない。痩せる人もいる。痩せない人もいる。
だから「○○をしたら痩せる」と言い切ったら、いわゆる「詐欺」になる。

「自分で考え、選択する」ことが、その会社のウリだったのに、「ノウハウを教えよ」という会社方針の変更に右往左往し、鬱々とするアナタ。そんな時、偶然目にした求人チラシに、興味ある職種の募集広告を見つけてしまった。

この会社に転職すれば、好きな仕事ができる。
ただ、身分はパートで、収入は激減する。
趣味に費やすお金も、お洒落も、友人との飲み会も、諦めざるを得なくなる。

さて、こんな場合、

貝のように心を閉ざし、消極的に詐欺に加担して、「仕事は資金稼ぎ」と割りきって仕事以外を謳歌するか

もしくは、
好きな仕事を選んで、仕事以外を諦めるか

アナタなら、どうする? 、

実は今、
…私の心の中、この状態と全く同じ岐路に立ってるの。