ナミダのクッキングNo.352 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

昼休み、お弁当を食べながらなにげに見たテレビに、無農薬でりんごをつくることを決意し、挑戦し続ける農家のおじさんが映っていた。

無農薬なんて、とんでもない挑戦らしく、病気や害虫にやられたい放題。実がならないどころか花も咲かない。
そんな最悪状態が何年も続く。

「趣味」じゃなくて「仕事」だから、当然、経済的に困窮する。
畑にはえる雑草を料理する奥さんの様子も映った。

おじさん曰く、「゙家族に迷惑かけて、いつまでこんなことやっとんのや!もうやめてしまえ゙という自分と、゙あきらめるな。やり続けろ゙という自分が、頭の中で、いつもけんかしていた」…らしい。

その後、人が代わって、難民の支援活動をしている公的団体だったかNPOだったかの女性が映った。
各国を巡り、劣悪な環境下にある難民の子どもたちを支援すべく、真っ黒に日焼けした顔で走り回っている。

…思わず、箸が止まってしまった。

無農薬りんごも、難民支援も、明らかにムリであり、明らかに限界があるでしょう?

そうなりたいと思っても、間違いなく実現不可能なのに、それでも何年も何年もチャレンジする情熱を、どうしたら持ち続けられるのだろう。

その持久力、忍耐力は、
どこからくるのだろう。

農家のおじさんも、難民支援の女性も、どこにでもいそうな「普通っぽい人」で、私と何にも違わなさそうなのに、どうしてやり続けられるのか。

結局、無農薬りんごは、長い試行錯誤の上、実をつけることに成功。驚異的な美味しさで、頻繁に見学者が訪れるようになった。

難民支援も、着実に輪を広げ、効果を上げている。

ただ、
この人たちは、結果が出たからまだ救われる。
おそらく世の中には、この人たちと同じように、実現不可能な夢をめざして挑戦し続けている人がいるはずだ。
そして全く芽を出さないまま、うずもれていった人も、大勢いるはずだ。

自分で自分を追いつめ、ギリギリのところで100%以上の力を注ぎ続ける人生。

…それに比べて私は…

情けなくて、ウッと涙してしまいそうだった。