土曜日、大学に行く際、JRの回数券を買ったり、バスや地下鉄のICカードに入金したかったので、いつもより早めに家を出た。

…のがいけなかった。結局、ゆうに30分は早く着きそうだったため、地下鉄に乗り換えるJRのK駅で、誘惑に負けてしまった。

『ミスタードーナツ』…

いかん、ナイスバディ維持には大きな敵だぞとそれなりに葛藤はあったが、ま、今日はいいか、と足は勝手に店内へ…コーヒーと、こともあろうに2つ食べてしまった。

2つでいったい何カロリー?などと、かなり後悔しつつ、お店を出たら、そこにホームレスのおじいさんがへたりこんでた。

おじいさん、だと思う。帽子を顔にのせているので、実際はわからない。アゴヒゲか髪の毛かわからない白い毛が、帽子の下から伸び放題している。壁にもたれて、というより首から上が壁に沿って、首から下は地面に沿って、眠りこんでいた。右側の持ち物一式に寄りかかりながら。

いたたまれない気持ちになった。私はたった今、贅沢にドーナツ2つ。その上、食べたことを悔やんでいる、なんて。

ねぇ、不幸の量って、人によって違うと思う?

大して苦労していない私が、好きなことに時間やお金を使い、自由に生きてるのに、それでも日常の不満をしょっちゅう嘆いている。一方、おそらく私の何倍も苦労してきたに違いないおじいさんが、地べたで眠らなきゃならないなんて、不公平、でしょ?運命だから、仕方ないの?

…そんなこと考えたって、どうしようもないんだけど。

それに、

私より、そのホームレス氏が不幸だということ自体、おごった考えなのかもしれないけど。

幸福、か、不幸、か。
判断するのは自分自身でしかないんだし。

アナタはどうですか?
今、幸せですか?

…簡単に答えられる問いじゃないよね、これは。