10日ほど前に行われた胃が痛くなるような会議でのこと。
客様たちはロの字型に座り、私たちはその回りの空いたところに適当に座る。
たまたま私の目の前にいたT氏が、会議の途中でパソコンを取り出した。そしてパソコンで「メモ」し始めた。

はっきり言う。
キーをたたく音がウザくてしかたなかった。

会議出張すると、そういうヤカラ、結構、いる。
いつも、そのたび、ムカついてしまう。

確かに議事録やレポートがスピーディーにできるから便利だというのもわかる。でも会議中、発言者はどんな顔でどんな語調でどんな手振りでどんなスピードで発言するか、「見ながら聞く」ために会議をするんじゃないの?だから理解が深まるんじゃないの?パソコンのキーボードや画面を凝視していたら、発言者に対して失礼じゃない?少なくとも私には、パソコン打ちながら発言者を総合的に理解することなんてできない。

私は今の職場に就職して以来、仕事ノートをつくり、会議や研修会はもちろん、気づいたこと、客様の発言、調べたことなど、次々と書くようにしている。今、その大学ノートは30冊ほどになった。時系列になっているので遡って調べやすく、私の仕事上の武器になっている。

そればかりでなく、
このノート、決して発言してはいけないことが、時々欄外に書いてあって、なかなかすさまじい。

Kはバカだ。毎回一話完結型。先回の発言、忘れたのか。

とか、

T氏は色香のないオトコ。一見紳士だけど弱みを見せられないタイプで可愛げなし。

とか、

Y。この段階で責任放棄か?サイテーだな。おかしかないか、オマエ。

とか、

A、タチが悪すぎる。オレは優秀、おれはみんなのためにやっているって、そもそもウゼェんだよ。お前は何もわかってない(←『ハゲタカ』にこんなセリフがあったな、確か)

…と言いたい放題。(←私、普段はもっとおしとやかです、誤解のなきよう)
でもこの欄外のメモを見ると、その時の会議の様子を思い出せるからいいんだよね。

書くのと打つのでは、頭にインプットされることの質、あるいは量、種類も違ってくると思う。
誤解を怖れず言えば、私のまわりにいる魅力的な人は、圧倒的にIT弱者が多い。携帯すら持たない人もいる。

そういうタイプの人が集まってくるからなのかもしれないけど。

古いのかなあ、私の考え方が。