母の介護認定更新時期が近づいてきた。
在宅介護していた時は、市の認定員が家に来る日、早退しなければならなかったが、施設でお世話になっている今は、すべてお任せ。(もちろん立ち会いも可能だけど)

かつて何回目かの更新で、介護度が下がり、デイケアに行けなくなったことがある。シングル介護のわが家は、デイケアに行けなくなると、その日は私が仕事から帰るまで一日独居状態となり、気が気でなかった。

そんな過去の話をしつつ、今日、施設のケアマネさんに聞いてみた。
「介護度が下がってサービスを受けられなくなるということはないでしょうか」「はあ?(←意味わかんない、という表情、そして…)いや、むしろ一つ上がるかも…というところじゃないでしょうか」

何でも長谷川式認知症検査では、30点満点中7点だったそうだ。確かに心身共に下降の一途。短い時間の面会だけでも、そう感じる。

日にちはわからない。自分の年齢もわからない。野菜の名はキャベツしか出てこない。簡単な計算も全くできない。でも、私が娘であることだけは、忘れていない。
施設に入れず、私がもうちょっと在宅でがんばっていたら、こんな下降線はたどらなかったのだろうか。
私のことを忘れないのは、晩年になってこんな人生を歩ませた私に対する執念かもしれない。

そんなふうに考えてはいけないんだけど。
たとえそんなふうに考えても、この道を選択してしまった以上、もう引き返せないんだけど。

母のことは、いつもいつもツクンと尖った小骨がひっかかっているような悲しさ。