これは、本当にあったお話です【72】
登場人物
ミリン → わたし
ヒロム → ミリンの彼氏
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サイテーな男。顔を見るのも嫌。
わたしはアズマさんの問いには答えず、歩き出した。
「ねえ、もしかして怒ってる?電話のこと怒ってる?あれさー、ヒロムさんにやれって頼まれたんだよ。俺もやりたくなかったんだけどさ」
なんなの?この男!
最近ヒロムが飲みに連れて行く回数も減ったようなので、金の切れ目が縁の切れ目といったところか。
こんなにあっさりと裏切られてしまうヒロムも、少し気の毒に思った。
続けてアズマは、驚くようなことを言った。
「ミリンさ、ヒロムさんと別れて俺と付き合わない?」
はあ?
本当に何言ってるんだろう?
開いた口が塞がらないとはこのことだ。
「浮気調査したんでしょ?ヒロムさんのこと。それでミリンと別れることになればさ、ヒロムさんは降格になるかもしれないじゃん。そうしたら俺の上司でもなくなる訳だし、もう色々命令されることもないからさ~。俺だったらヒロムさんみたいに束縛しないよ~」
もう我慢が出来なかった。
「もうわたしに近寄らないで!本ッ当最低だね!どれだけわたしが傷ついたと思ってるの?全てヒロムのせいにして、自分は何も悪くないって言うの?もう話しかけてこないで!」
もっともっと言いたいことはたくさんあったが、怒りが頂点に達してしまって、これだけ言うのがやっとだった。
言い捨てたわたしは、走ってその場から去った。
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家に帰ってしばらくすると、インターホンが鳴った。
マリコだった。
「どうしたの?」
と玄関を開けると
「ミリン、ここから出るよ。ヒロムさんに調査したことバレないうちに逃げるよ。身の回りの物だけ持って!ヒロムさんが帰って来ないうちに早く!」
マリコは家に上がって来ると、その後からオカダさんとオカダさんの友達も
「おじゃまします!」
と部屋に入って来た。
え?え?何が起こっているの?突然のことで頭がついていかない。




