7.epilogue | チョモ La ラテ official blog【チョモ La カフェ】
12のときに生まれ育った街を離れた
鮮やかな記憶は時間を重ねる毎にモノクロに
新たな土地 新たな出会い 新たな思い出は
少女を巡り そして大人にさせた

そんな生活の中一つだけ色褪せない記憶
今でも大切に持っている彼女だけの橋の絵
小さな願い叶えてくれたあの人のことだけは
いつも忘れることはなかった

人に心を開けなかった少女に光を与えた
もう一度逢いに行こうと決心をし
懐かしいあの街行きの列車に乗った

列車の中で彼女はふと昔を思い出す
何気ない日々を 幸せに煌めく映像を
流れる景色を見て 少し笑った彼女の頬に
優しい春の風が吹いた

列車から降り 昔と同じ気持ちで
街一番の大きな橋へ
変わらない街並みの中
多少の変化と時間の流れを感じさせた

思い出の場所 彼の姿は無かった
そばにいたおばあさんが
彼女を見て話しかけた

今から2年前 彼は亡くなったという
うつむいたままの彼女にゆっくり
話し続けた

少しずつ街の人達にも認められたこと
小さな賞をとったこと
彼が残した最期の言葉
「この絵を、あの子に見てもらいたかった。」

探し当てた 街外れの小さな家
ひと気のないドアを開ける
その光景に涙が止まらなかった
そこには
橋の上で笑っている少女がいた







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6曲目

短めの
インスト

入りて
るんだYO-★