私の膀胱癌について
どんな病状だったのか(であるのか)
もう一度まとめてみようと思います。
最初に見つかったときは
約3センチの楕円形をした腫瘍が
膀胱の粘膜下層に浸潤した状態でした。
筋肉層にはギリギリ到達していなかったため
非浸潤性膀胱癌なのですが
ガン保険の分類でいくと
上皮内新生物ではなく悪性新生物とのことでした

バカな私は
電話対応をしてくれたガン保険のお姉さんと
「非浸潤性だから私は上皮内新生物のはずです」
「いえいえ、マイコ様の場合は悪性新生物の扱いとなりますょ
」

「??そんな筈は無い。私は上皮内新生物ですっ」
「いや、でも、マイコ様の場合は...
」

「非浸潤性なのだから、上皮内新生物です
」

「ですから、そうではなくてマイコ様の...
」

エンドレス(苦笑)
...
と押し問答をしては困らせてしまい
今となっては本当に申し訳なく
とっても恥ずかしい思い出です...

顔つきが良い膀胱癌はカリフラワーのような形をしていますが、私のは楕円形。
最初のTUR-btでの病理検査結果もグレード3で
最悪。
それでも
2度目のTUR-btで悪いものは見つからず
ガイドラインに沿ってBCG注入を6回した後
膀胱鏡と尿細胞診で経過観察していました。
このまま順調に過ぎていくか
再び膀胱内に非浸潤性として再発するか
そのどちらかだろうと思っていたのですが
一年後のCT検査で
いつどうやって転移したのか?
4箇所のリンパ節に転移していることが判明。
膀胱の中には再発が無く
膀胱鏡の画像もとても綺麗。
筋肉層には浸潤していなかったのにもかかわらず
骨盤内リンパ節(所属リンパ節)を越えて
腎臓そばの腎門部リンパ節へも遠隔転移していました。
この1年の間のどこかで
癌細胞がリンパに入り込み、膀胱から上へ、上へと遡っていったのだと思うけれど、
それがいつなのか分かりません。
一番下の左閉鎖リンパ節は5センチを超える大きさになっていたことを考えると
そんなに直近のことでは無いようにも思います。
約3ヶ月間、入院しながら
ゲムシタビン、シスプラチンを併用した抗がん剤治療(GC療法)と
鳩尾から膀胱までの広い範囲への放射線治療を
同時に受けることになりました。
膀胱癌が発覚した際にステージ4である場合の
5年生存率は20パーセント前後。
でも私の場合は
転移性膀胱癌
術後リンパ節転移のステージ4
多分、生存率はもっと低くなるでしょう。
それでも、抗がん剤と広範囲の放射線治療で
全身に広がっていったかも知れない小さな癌細胞くんたちを、
そして最後の5回、ピンポイント照射で
目に見える大きな転移巣を良い子に戻すため
副作用は本当に辛かったけど
主治医の先生や皆さんのチカラを借りて
なんとか頑張り抜きました

その結果、
まず最初に一番上の腎門部リンパ節が薄くなり
退院する頃には、一番下の左閉鎖リンパ節だけが
2センチくらいに小さくなって残っている状態でした。
退院後は
ゲムシタビン単剤での抗がん剤維持療法を
2週間に一度、2年間続けました。
同時に、名古屋市内の病院で
NK細胞&γδT細胞ワクチン療法を1クール受け、
現在まで低容量抗がん剤を点滴しながからのハイパーサーミアを定期的に続けています。
偶然にもその病院の先生が
主治医の大学の恩師であったこともあり
先生同士でやり取りされた結果、
維持療法のゲムシタビンの量が3分の1に減薬
されていました。
入院中、副作用で酷い胃痛と背中痛が続き、後半はほとんど食事を摂れなかったことも、減薬を検討してくださる理由のひとつだったのかもしれません。
退院したのが2月末。
その年の7月のCTにはまだ写っていた転移巣が
10月のCTではぺちゃんこになっていました。
今、
退院して3年が経過しました。
今年2月のCTでも、ぺっちゃんこになったまま
再発も転移も無い状態です。

その他、漢方薬を入院中から服用したりと
自分でもできることをやろうと思い、
参考にさせていただいているブロガーさんお勧めで、怪しいものではなさそうなものを
いくつかやっていました。
何をやってきたのか書いた記事は
何がどう作用して
今の寛解状態に繋がったのか
医学的な知識のない素人の自分では
よく分かりません

ただ、ステージ4でも
術後再発転移であったとしても
諦めるのはまだまだ早いんだ、ということを
この身で経験したんだ、と
とても感じています。
肺に転移して、もう打つ手がないと言われたがん友さんは
ニャンコ先生のカテーテル治療を受けて
転移があっても普通の生活を送ることが出来ていました。
先日亡くなった山下弘子さんは
IGTクリニックの堀先生の塞栓術で
何度も命を繋いでいました。
銀座並木通りクリニックの三好先生の
がん休眠療法(少量抗がん剤治療)でも
緩和治療しかないと言われても、がんと共存することが出来ている方が何人もいらっしゃいます。
ハイパーサーミアと低容量抗がん剤で
寛解状態が続いている人もいます。
もしかしたら私もそのひとりかも知れません。
他にもたくさん
標準治療ではないけれど
有効な治療法は世の中にあります。
もちろん、まずは標準治療をちゃんと受けることが大事だと思っています。
でも、標準治療では効果が期待出来なかったら。
その時は、次の手を打ちたい。
何が効果があるのか
やってみないとわかりません。
でも、試せるものがあるなら
試したい、と自分は思っています。
数打つうちに、ヒットするものがあるかもしれません。
副作用で免疫がどんどん下がって
命をどんどん削ってしまう治療でなければ、
その治療で命を繋いでいる人が実際にいるなら、
私は試したい。
そして命を先に繋いで、
近いうちにきっと癌という病気で命を落とさない時が来ることを信じて
頑張ろうと思うのです。