ハイパーサーミア(温熱治療)について | 前向いて行こう〜 膀胱がん 再発転移ステージ4 サバイバー日記

前向いて行こう〜 膀胱がん 再発転移ステージ4 サバイバー日記

2013年11月8日に 膀胱がん 粘膜下層浸潤T1G3発覚。約1年後の2014年12月にリンパ節転移。遠隔転移ありのステージ4になっちゃったけど、同時化学放射線治療で奇跡的に寛解継続中!



の続きを書こうと思いましたが

退院後、2年半以上続けている
ハイパーサーミア(温熱治療)について
ご紹介したいと思います



膀胱がんの再発転移がわかってから
どうしたら治るのか、良くなっていくのか、
良くなった人はどんな治療を受けているのか

寝る間も惜しんで
インターネットで調べていました。


でも、ネットには眉唾モノの情報も溢れていることも事実

何かしらの宣伝や、販売に繋がっていくようなホームページやブログの情報は除き、
医療情報を掲載しているサイトや、お医者さまたちが開設しているセカンドオピニオンのサイト、実際に治療を受けている進行がん患者さんたちのブログから
少しでも有用な情報があれば...と探していました。








そんな中、ハイパーサーミアという
温熱治療のことを知りました。


がん細胞は、正常細胞に比べて熱に弱いこと。
自分の持っている免疫力を高めること。
ハイパーサーミアだけでがんが寛解することは稀だけれど、
抗がん剤や放射線治療の効果を増強する働きがあること。

などを知りました。



退院したら、ハイパーサーミアを受けたい
という思いがどんどん増していき
通院できる地域にその施設がないか探したところ
名古屋市内に2件、見つかりました。

そのうちのひとつが
はちや整形外科という名古屋では有名な外科の中にあった、
「名古屋前立腺センター」

名古屋市立大学医学部教授だった
上田公介先生が
ハイパーサーミアでのがん治療をどうしても
臨床でやっていきたい、との思いで
開設されたセンターでした。

通院しだしてから
偶然にも主治医のK先生の恩師だったことがわかってビックリ!ガーン
このことについては、また後日書こうと思います^_^



その後、上田先生が急逝され
上田先生の意志を繋いでいこうとたくさんの方たちが奮闘してくださり、
名古屋市内の民間総合病院の中の泌尿器科で
同じ治療を受けることができています。






膀胱がんの私の場合、
ピノルビン という抗がん剤を、通常の10分の一程度の低容量で点滴しながら
約40分間、ハイパーサーミアの治療を受けます。

抗がん剤については、患者さんごとに 
合うものが異なるかもしれません



ハイパーサーミアでは
保険適用される機種が決まっていて


という治療機で、私も治療を受けています。



まず、術衣に着替えて点滴を開始。
その後、ハイパーサーミアの治療室へ移動し
お腹にゼリーを塗ってからうつ伏せになり
水枕のようなもので患部を挟んで
温めていきます。

私は腹部に脂肪がついているのでショック
熱で脂肪が固まってしまい脂肪硬結という低温火傷状態になるのを防ぐために
うつ伏せになって、水枕とお腹の表面が密着するようにしています。
密着する方が低温火傷を防ぐことができるそうです。


ハイパーサーミアの扱いに慣れている看護師さんが4人いて、そのうちのひとりの看護師さんが
40分間、そばについて機械の操作や温度調整などをしてくれます。

うつ伏せ寝が苦手な私は、最初は40分も耐えられるかなぁ滝汗
と思っていたのですが
気の良い看護師さんたちとおしゃべりしながら
あっという間に終わります。


終わった後は全身から汗が吹き出しているのであせる
バスタオルで拭いて着替えます。
さらっとした汗で、ベタベタしないのが
不思議〜

その後、泌尿器科の先生の診察を受けて
終了します。



私の受けている病院では
6回を1クールとして、3万円ほどの医療費がかかります。(3割負担で)

続けて何クールも受けることはできません。
健康保険の決まりだそうです。

3ヶ月に1クール程度の間隔でうけていますが
受ける施設、病院によって
1クールの回数や間隔が異なるようです。




ハイパーサーミアの効果について


ネットに下記の情報があったので
リンク先をご紹介します。


統計欄をスクロールしてみてください



あくまでも自分の経験ですが
退院時に残っていた転移巣が、温熱治療を始めて7ヶ月後に消えました。
低容量抗がん剤の併用

また、自分以外の患者さんで
寛解した方や
がんが進行しないままでいたりしている方も何人もいるとのことでした。

また、こちらの施設では乳がん、直腸がん、
特に泌尿器科のがんに効果が認められることが多いとのことでした。


もちろん、抗がん剤や放射線治療と同様に
誰にでも効果があるとは言えませんし、
進行がんでも、できれば体力があるうちに治療を始める方が良いそうです。



ハイパーサーミアは治療機械が高額で、
一人当たり40分〜1時間ほどの治療時間を要し
その間、患者さんのそばに少なくとも1人以上の技師、看護師さんがついていないといけないことから、経費の問題で導入を取りやめた病院が多く、
また、治療できる施設、病院が少ないことから
どうしても大規模な臨床試験等を行うことができないという現状もあるとのことでした。

今後、全国のハイパーサーミア実施機関の実績を集計、分析してもらえることを
願っています。



ただ、自分は医療の専門知識はありませんし
あくまでも、自分の経験や、経験を通して得た情報です。


もしも受けてみたいな、と思われる方がいらっしゃいましたら、
施設、病院で詳しく説明を受け納得された上で
治療を受けていただければ幸いです。



実施機関の一覧があったので
参考に掲載しておきますね





ひらめき電球がん保険によってはハイパーサーミアは放射線治療の扱いになっていて、保険支払い対象になりますので、約款を確認してみてください