こんにちは
がんを経験された方へ、
心のセラピーをお届けしている
長岡由子です。
がんを体験された方は、
おそらく一度は、
ネットの中をさまよわれたことが
あるのではないでしょうか。
私もあります。
思い返すと、
乳がんになってから、
何度か、かなりの不安に
飲み込まれたことがありました。

検査の結果を待つ夜
腰がちょっと痛くなったとき。
骨に転移したんじゃないかと怯えて、
骨シンチの検査をしてもらいました。
卵巣が腫れている、と言われたとき。
今度は卵巣がんかと疑いました。
結果が出るまでの間、
もしもの時に備えようと思って、
調べました。
『やめときゃいいのに・・』
そう自分でも思いながら。
まだ結果も出ていないのに、
再発したあとのことを、
どんどん具体的に考えてしまって。
朝起きて、びっくりした!
顔の形が違うんだもの。
一晩で、顎がゆがんでいました。
きっと眠りながら、
歯を食いしばっていたんでしょう。
目をつぶるのも、調べすぎるのも
怖い怖いで、目をつぶって過ごすのは、
私はあまり良いとは思えません。
でも、こんなふうに心配しすぎるのも、
やっぱり良くない。
顎がゆがんだ朝、そう思いました。
私は、何が怖かったのか
あのとき、私はなぜ調べたのか。
最悪のケースに備えたかったからです。
最悪のことが起きたときに慌てて、
最適な選択ができなくて、
あとで後悔する。
それが、怖かった。
母のとき、
「早すぎない?」と思ったこと
そのことを実感したのは、
母を見送ったときでした。
母は80歳のとき、
分子標的薬の副作用がしんどくて、
薬をやめることにしました。
すると母の主治医の女医さんが、
病院のソーシャルワーカーさんを通して、
がん患者さんのケアの経験がある訪問医さんや、
緩和ケアの病院につないでくれました。
最初は、思いました。
え? 緩和?
こんなの、早すぎない?
でも、結果として、すごく助かった。
2年たって、
あのときの準備は良かった、と思いました。
*
看取ってみて思ったのは、
なんとかなるようにできている、
ということです。
医療の側も、
たくさんの患者さんを見てきています。
だから、きちんと仕組みがある。
最悪のケースを知って覚悟するより、
そういう仕組みがあると知るほうが、
私には断然、安心でした。

怖さの中身は、人によって違う
ただ、これは私の場合の話です。
私の怖さの中身は、
「慌てて、後悔すること」でした。
だから、仕組みを知ることで楽になった。
でも、同じ「怖い」でも、
中身は人によって違います。
*
がんになって、怖くてたまらない。
そうおっしゃっていた
クライアントさんがいました。
マインドフルネスで、
何が怖いのかを見つめてもらったら、
出てきたのは、
大切な家族とお別れするのが怖い、
という気持ちでした。
その方は、そこで、
自分が家族を
どれほど大切に思っているかに
気づかれました。
それからの毎日、
家族とのつながりを
大切に味わいながら生きること。
それが、怖さからの解放に
つながっていったのだと思います。
何が怖いのか、尋ねてみる
だから私は、
再発が怖いという方に、
何かを伝えるより、
尋ねるかもしれません。
何が怖いですか、と。
*
怖いのは、
慌てて後悔することかもしれない。
大切な人と、
お別れすることかもしれない。
ほかの何かかもしれません。
怖さの下には、
その人が大切にしているものがある。
*
もし今、あなたが
検査の結果を待っているのなら。
少しだけ、自分に尋ねてみてください。
私は、何が怖いんだろう。
答えは、すぐに出なくてもかまいません。
不安の正体
突然ですが、この絵本知ってます?
『ブラック・ドッグ』
レーヴィ・ピンフォールド 作
/片岡しのぶ 訳

不安や恐れの本質を
教えてくれる絵本です。
怖がるほど犬が大きくなり、
向き合うと小さくなるというお話です。
これは秀逸だなぁって思います。
もしあなたが絵本好きなら、
手にとって見てください。
そして、この動画!
霧の中のハリネズミ(10:23)
とても美しくて、ユーモラスで
クスッと笑ってしまいます。
怖さを、少し離れたところから
眺めさせてくれます。
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