【2021年 8月20日】No761
大館市で快適で省エネな住宅の
設計と施工をやっている
直洋建設の砂川です。
今日も
blogを見に来てくれて
ありがとうございます
今日も昨日の続きですが
ちょっとおさらいしておきましょう。
先ず、鍵となる事は
断熱材の厚みを厚くすればするほど
断熱性能は高まります。
それは充填断熱であっても
外断熱であっても同じです。
しかし・・・
充填断熱だけで
厚みを増すにも限界があります。
同じく
外断熱だけで
厚みを増すにも限界があります。
昨日はこんなお話えおしました。
そして
付加断熱
という断熱方式のお話もしました。
弊社では断熱の取り方は
基本的に外張り断熱であり
さらに断熱性能を向上させるために
充填付加断熱を行っております。
その際に用いる断熱材が
現場発泡ウレタンです。
YouTubeから動画を
引用させていただきます。
見てて結構面白いですから
見て下さいね
現場発泡ウレタンを用いる会社さんは
とても多いのですが
その種類によって特性が違う事は
案外知られておりません。
つまり
現場発泡ウレタンなら
どれも一緒でしょ
という考え方は間違いだという事です。
大きく分けて
軟質ウレタンフォーム
硬質ウレタンフォーム
という区分があります。
軟質ウレタンフォームの方は
JISでいう所の
A種3に分類され
硬質ウレタンフォームは
JISでいう所の
A種1
A種1H
A種2 ←冷蔵庫などに使用
A種2H←冷蔵庫などに使用
建築に絞った話をするので
冷蔵庫などの工業製品に使用される
材料は除外します。
軟質ウレタンフォーム A種3は
別名100倍発泡と言われる
低密度のウレタンフォームです。
原液を1mmの厚さで吹付けた場合
100mmの厚さまで膨張するという事です。
凄いですね
どのような断熱材でも
空気などの気体を含んでいる事で
熱を伝えにくい性質を獲得しております。
顕微鏡の拡大写真です。
軟質と硬質では
含有される気体のあり方
に違いがあります。
連続気泡
と
独立気泡
という言葉を是非覚えてください。
軟質ウレタンフォーム A種3
100倍発泡は
連続気泡です。
100まで発泡するので
気泡が繋がってしまうと言った方が
正しいかも知れません。
一方で 硬質ウレタンフォーム
A種1 A種1Hは
発泡倍率は30倍~40倍程度
高密度のウレタンフォームです。
原液を1mmの厚さで吹付けた場合
30mm~40mmの厚さまで
膨張するという事です。
硬質ウレタンフォーム
A種1 A種1Hは
独立気泡です。
連続気泡を持つ
軟質ウレタンフォーム A種3
100倍発泡は
吸音しやすいという特性があり
これはメリットと言えます。
反対に硬質ウレタンフォームは
音を吸収しにくいという特性です。
静かな住環境を獲得するには
軟質ウレタンに分があると言えるでしょう。
しかし、軟質ウレタンは
断熱性能という点においては
硬質ウレタンよりも劣ります。
弊社が採用する
硬質ウレタンA種1Hの熱伝導率は
0.026 W/(m・K)以下
100倍発泡
軟質ウレタンA種3の熱伝導率は
0.040 W/(m・K)以下
熱伝導率ですから数字が小さいほど
断熱材としての性能が高いという事です。
単純に言って
A種1H は A種3 の
1.5倍以上も断熱性能が高い
事になります。
吸音性も大事ですが
私としては
断熱性能、省エネ性能、燃費
といった部分に重点を置きたいので
A種1Hを採用しております。
この辺に関しては
設計者が何に重きを置くかによって
変わってくるので
いわゆる良し悪しの問題ではありません。
連続気泡を身近なものに例えると
スポンジの様な状態です。
空気や液体を通します
これは湿気を通過させる事を意味しており
同時に
吸水性が高い事でもあります。
独立気泡は吸水性がとても低く
また湿気を通過させない
という特性があります。
硬質ウレタンフォームの
吸水性が低くて
湿気を通さない
という特性が私にとってはとても重要で
その特性が気に入っているので
吸音性はともかく
硬質ウレタンフォームのA種1H
を選んでいるのです。
弊社は合板面にウレタンを吹き付けます。
吹付ける前の状況
吹付け作業中
吹付けが終わった所
合板の様に
湿気を通しにくい材料の場合
断熱材は湿気を通してはいけないのです。
何故なら
断熱材に浸透して通過した湿気は
合板面で食い止められて
それより先に行けず停滞します。
すると
冬季間 合板面で結露する可能性が
あるからです。
外張りに用いている水色の断熱材
スタイロエースも湿気を通さない
断熱材ですのでなおさらです。
弊社の方法の場合
充填付加断熱に用いる材料は
湿気を通すことはNGで
吸水する事もNGなのです。
軟質ウレタンフォームや
グラスウールなどの様な
湿気を通す断熱材を用いる場合は
壁を 合板ではなく
湿度を通過させやすい材料を
用いる必要があります。
これは必須条件と言って良いでしょう。
そしてさらに・・・・
壁の中に湿気が浸入するのは
どんな断熱方式であろうと
好ましい事ではありませんので
内部結露対策の一番のキモは
湿気を断熱材まで
到達させない
という事
室内側に防湿シートとして
ビニールシートも用いる事は
必要な事です。
これは必須条件と言って良いでしょう。
・・・で
問題なのは
室内側の防湿シート
実はこれをやってない場合が
あるんですよね
これこそ要注意なんですが
お客さんは分からないですよね
そんな事・・・
模範的な施工の写真です
壁も天井もビニルシート(防湿シート)で
隙間なく覆われております
現場発泡ウレタンの
厚さを均一にするには
非常に熟練した技術が必要です。
特に100倍発泡の場合
原液を1mm吹付しただけで
100mmまで膨張しますので
均一に1mm 吹付けるなんて
神業以外の何物でもありません。
そんなのは無理というもの・・・
だから原液を1.5mm吹付けたから
150mmまで膨張したなんてことは
100倍発泡の場合普通にあります。
こうなると膨張したウレタンは
柱からはみ出てしまいます。
これ自体は普通にある事です。
最低でも柱のツライチで切り取るというか
削り取る作業が必要になります。
この作業を
トリミング作業と言います。
発泡ウレタンの表面に
ツヤがあるのがお分かりでしょうか
表面の薄い膜はまるで
蒸しパンや饅頭の表面の様です。
これをスキン層といって
湿度を通過させにくくする大事な部分です。
一方で削った所はツヤが無くなっている
事が分かりますでしょうか
スキン層が削られているからです。
コッチが スキン層側の面
膜が張ってる感じです。
カットした側の面がこちら
気泡が見えますね。
硬質ウレタンフォームは
独立気泡 で 湿気を通しにくいので
スキン層をカットされた程度で
問題になる事はありません。
軟質ウレタンフォームは
連続気泡 で 湿気を通しやすいので
スキン層は大事にしたいところです。
できればトリミング(表面カット)は
避けたい所ですが
先ほど触れたように
100倍も膨張するので
トリミングは必須となります。
湿気を通過させにくくする
スキン層が無いのは大きな問題で
なおさら室内側のビニルシート(防湿シート)が
重要なのです。
随分と長くなってしまいましたが
まとめます。
これから家造りをしようと
考えている方へ・・・
①どんな断熱材を使うのか?
これを確認してください。
②現場発泡ウレタンを使うのかどうか?
これも確認してください。
③もし現場発泡ウレタンを使用するなら
硬質なのか? 軟質なのか?
それを確認してください。
④もし軟質ウレタンなら
室内側のビニルシート(防湿シート)を
施工する予定になっているのか?
確認してください。
⑤もし軟質ウレタンなら外壁側には
湿度を通しやすい素材を用いる
予定なのか?
確認してください。
ちょっと難しいかも知れませんが
内部結露という
非常に怖い現象を
回避する為に
重要な事です。
今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
今日はここまで
また明日(^^)
では
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大変分かりにくくて申し訳ございません。
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画像はiPhoneの画面です。
『開く』をタップしてください。
するとGoogleマップが立ち上がります。
画像はiPhoneの画面です。
画面下の方に
『ナビ開始』というボタンがありますので
タップしてください。
音声ガイド付きで
ナビが始まります。
因みに・・・・
ストリートビューでは
2012年の画像から更新されておりません。
取り壊される前の空き家が現れ
驚くかもしれませんね。
上の写真の空き家を解体した後の
更地を取得したのち
弊社の事務所を建築したのです。
目的地に到着するとそこには
こんな建物があります。
一見住宅の様にも見えますが
直洋建設株式会社の事務所です。
建物の前がコンクリート舗装されておりますので
そこが駐車スペースになっております。
Googleマップからのナビの場合
ちゃんと案内してくれるのですが
車のナビの場合で
地図情報が更新されていないと
昔の事務所の場所に案内されてしまうようです。
これがかつての事務所
現在は車庫と物置になっております。
お間違い無き様
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