ほろ酔い加減の夏の夕暮れ。
しっかり手を絡めたまま、
僕たちはホテルに入って行った。
部屋に入いると、待ちかねたように
しっかり抱き合ってキスをした。
まさに貪るように。
息ができない。
言葉ももどかしい。
何か言おうとする彼女の唇を、何度も僕の唇で塞ぐ。
そして彼女もまたそれに応えてくれる。
お互い落着きをとりもどし、
少し体を離す。
うつむき加減に「お風呂お湯張ってくるね」と彼女。
「ああ、そうだね」
先に湯船に入り、彼女が入ってくるのを待つ。
恥ずかしそうに彼女が浴室のドアを開ける。
なるべく僕は冷静を装う。
狭い浴槽に彼女は後ろ向きに、僕に背中を向けて入ってきた。
「恥ずかしいよ」
「僕もおんなじ」
そう言って、彼女をぐっと引き寄せる。
どれくらいの時間が経ったのだろう。
二人は窓辺にもたれて海を見ていた。
遥か遠くに花火が見えた。