日経小説大賞受賞作です。
とかく人は◯◯賞に弱く、http://s.ameblo.jp/chokobostallions/entry-12150750678.html?frm=theme本屋大賞受賞作も読みました。f^_^;)

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財務省の現役キャリアというだけあって、銀行の内幕を暴露しています。

東大卒の女性が銀行に入り、生き残るための話です。主人公の吉沢環は、銀行の子会社をリストラするために奔走します。その理由は、銀行が出した赤字を補うため。

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上から下から理不尽な圧力に遭いながら生きる姿が描写されます。

ある意味、過去にこの作品のような暴露本的な小説はあったかもしれませんが、私としてはこの作品に示されているエリートについての部分にうなりました。

つまり、成績優秀な人は、その成績を維持するため、何のために学ぶかではなく、優秀な成績が自己目的化する、という点。それは、与えられた枠組みの中であれば力を発揮するが、ひとたび想定外のことや枠組みから外れた事態に遭遇すると何もできない。

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さて、タイトルのスコールの夜とはどういう意味か。それはかなり最後にわかります。モンスーン地域特有のスコール。カンボジアを訪れた主人公が「こんちくしょー、ばかやろー」と叫びます。この叫びが彼女の深層心理なんですね。

私もダーリンとベトナムに行ったときに大雨に遭遇しましたが、あの時を思い出しました。http://s.ameblo.jp/chokobostallions/entry-12170736211.html?frm=theme

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