ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ( '17年8月 MOVIX京都) | Que amor con amor se paga

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原題名:The Founder

世界最大のハンバーガーチェーン店を創った男のウラが暴かれる

マクドというアメリカの片田舎のバーガーショップを、創業者のマクド兄弟をおん出し、手段選ばずフランチャイズビジネスとして広げた男の話(汗)

初代会長のレイ・クロックを演じたマイケル・キートンが、息子に

お父さんが今度やるマクドの創業者って 『ソーシャルネットワーク』と似てるよね

…と、ツっこまれてギクッ(滝汗)、とした、らしい。
いい所つくなぁ、主演俳優の息子(爆)

成功者サイドから描かれた物語ではなく、物事の汚い部分も、描いている所が気に入りましたw

え?
映画館に金払ってそんなもの観たくねぇってqqqq

そんなクソ客が映画館に来るから、ブ〇ピやウィ〇・ス〇スとかがネトフリ(ネットフリックス)みたいな配信サービスで 低予算でクオリティ重視映画作るようになったり、『ジェイソン・ボーンシリーズ』のマットちゃんが、TVシリーズの製作に乗り出したりするんじゃん。

ボヤいた所で、予告編こちら、あらすじいってみる。



時は'50年代の米国郊外。

ドライブ・インブームも翳りが見え始め、不良のバイクの若者がたむろする様になった時代。

プリンス・キャッスル社でマルチミキサーのセールスマンとして働くレイ・クロック(マイケル・キートン)は、終戦前に比べて売れなくなっていたマルチミキサーの売れ行きに苦戦していた。

持ち前のしぶとさと、粘り強さで、あちこちのドライブインに飛び込み営業に行くが、片っ端から断られる始末。

そんなある日、受付嬢のジューン(ケイト・ニーランド)から、サンバーナーディーノのドライブインから6つ、マルチミキサーの注文が入ったから届けてくれと言われ、驚く。

来る日も来る日も営業しまくって全く売れないクソ重いマルチミキサーを6つも買ってくれる店って?
と思いレイが連絡先を聞いて電話をすると、そこはマクドナルド兄弟がやっているハンバーガー屋で、マルチミキサーの注文数は8台だった。

どんな人物が買ってくれるのか興味が沸いたレイは、居てもたってもいられなくなり車を飛ばし、サンバーナディーノにあるマクドナルドに向かう。
そこは今までのドライブインの常識を覆す全てが揃っていた。

ドライブインは不良青年のたまり場というイメージが払しょくされ、家族連れが多く来て、明るい雰囲気でにぎわっていた。
注文を待つ人々は並び、店の外にはゴミも落ちていない。
不思議に思いレイも並んでみると、店員の男性(アダム・ローゼンバーグ)が、紙に包まれたハンバーガーとコーラをレイに差し出した。

注文してから僅か30秒で、間違いなく品物。
しかもホカホカ。
唖然とするレイ。

車の中で食べても、テイクアウトして家で食べてもいい、その為の紙の使い捨て容器でムダがなく、品質にバラつきがない。
この場所にはレイが今まで叶えたかった夢が全て詰まっていて、まさに運命のめぐりあいとしか言いようがなかった。

感動したレイは店の外に出ていて掃除をしていた兄・マック(ジョン・キャロル・リンチ)に声をかけ、キッチンを見せて欲しいと懇願する。

キッチンは合理的で、計算された動きで30秒以内に注文したものが同じ品質で出てくるようになっていた。
その為に業務用の調理器具を弟のディック(ニック・オファーマン)が設計、注文するというこだわりようだった。

従業員を厨房で、どの様に動かせばいいか、テニスコートに厨房器具の図面を実物大で描き、そこに従業員を配置し、兄弟でシュミレーションまでさせたという話を聞いたレイは、この店だけで終わらせるのはもったいないと思う様になった。

レイは、マルチミキサーのセールスではこれから先稼げないという事もあり、マクドナルド兄弟にフランチャイズビジネスの話をもちかける。

しかし彼らはすでに、フランチャイズを手掛けていて、品質管理と現場監督の面から、一度撤退していた。

ならば品質管理と現場管理を徹底すればいいとレイは兄弟を説得し、契約書を2人に作って貰う事にする。

しかしこれが後に、マクドナルド兄弟とレイの決裂の元になるとは思いもよらぬ事だった…。

以下ネタバレです。

映画観た後に、マ〇ドのバーガー数日食えなくなる映画だなぁ…(涙)
みた直後や、その日のうちに喰ってる奴って、内臓と心根にイノシシの毛でも生えてるんだろうなぁ(しんみり)

'04年にモーガン・スパーロックが 『スーパーサイズ・ミー』って映画を撮ったんだけど

アレはマクドばっか食べてピザ〇ブになったとマクド相手に訴訟を起こしたオネエチャンの話を聞いた監督が、ホンマかいな~と、自分が一か月マクドのスーパーサイズを食べるという過酷な人体実験を行ったドキュメンタリーだった。

勿論、監督は撮影後、奥さんのヘルシーメニューで体調を元に戻したワケなんだけど

『スーパーサイズ~』でヤリ玉にあがるマクドというのは、マクドナルド兄弟が作った古き良き時代のアメリカを象徴するハンバーガ―屋さんではなく、今のマクドなんだろうと思う。

でもって、ネタバレの続き。

レイは、マクドナルド兄弟のアイデアが素晴らしいから、まずは全米中に広げたいと思い、紙コップのセースルでお世話になっていたレストラン業界のオーナーに、バーガー屋やってみない?と話をもちかける。

が、時は'50年代の米国。
まだまだ格式高いレストランも、人種のたまり場になってるバーも、今以上にうじゃうじゃあった。

そこに無宗教、無差別の証拠みたいなバーガー屋を作ってオーナーにならない?と話をもちかけるのだから。

アンタ何言ってるの(ポカーン( ゚д゚)というリアクションが帰ってきて当たり前。

そこでレイは、自分が出入りしているカントリー・クラブのメンバーに口先八寸で『うまい投資話だよ~オーナーになるだけでいいんだしwww』という感じで話をもちかける。

カントリークラブのメンバーは、WASPが多く、レイの様なチェコ系の移民は珍しい。

レイが、ビジネスの話をした途端、面々は『へ~?なんかまたやるの~www』と半分バカにした感じで聞いている。

レイには紙コップのセールスをやる前からの糟糠の妻エセル(ローラ・ダーン)が居るのだけど、結婚〇十年、夫のレイは出ずっぱりで全く帰ってこない(涙)

レイもレイで、

たまぁに帰ってきたら自分の夢ばかりしゃべくり倒すという、人間としてどうしようもない男

ま~、なんでこんな男と結婚したんだろう…という理由は映画の後の方に出てくる。

レイは最初、自分をバカにするカントリークラブのWASPの一員でジャック(デヴィット・デイヴィス)をマクドのフランシャイズオーナーに引き入れ、彼のつてで他のカントリークラブのメンバーを引き入れるのだけど、 レイが、ジャックに内緒で店に視察に行くと、トウモロコシの丸焼きとか、レタスバーガーとか、メニューに載ってないモノばかり出されてた挙句に、店の周りはゴミが散らかり放題で、不良のたまり場になっていた。

これじゃ完全に契約違反だというので、レイは翌日、ジャックが呑気にゴルフをしているカントリークラブまでカンカンになって怒りに行くのだけど、ジャックからしてみれば、痛くもかゆくもない。
金さえ出せばいいと言ったのはお前だろwwwwという感じ。

自分はマクド兄弟のあの雰囲気をツブしたくないから、お前らWASPにツブされてたまるかと、妻エセルに断りもなく、カントリークラブをやめてしまう。

まぁ、そんなのだから、カントリークラブ絡みでフランチャイズ契約をしていた所は経営者が居なくなるので、代わりの経営者をみつけなければいけなくなる。

困っていたレイの事務所に、アヤシゲな金箔の聖書を押し売りが現れた。

レイは聖書を持ってるのに男がユダヤ人である事に気づき、金に困窮している事を見抜き、フランチャイズ契約をさせる。

するとその男レナード(アンドリュー・ベナトー)は、レイの期待にそう形で働きだし、妻のマラ(カーラ・マンテラ)も夫のビジネスを支えだした。

カントリークラブと縁を切った事で、レイの元には今までにない画期的なフランチャイズビジネスをやりたいという人々が集まってきた。

だが、マクドナルド兄弟は、次々とレイを通じて送られてくるフランチャイズ契約書の多さに疑問を感じていた。
自分たちのビジネスポリシーが守られているかどうか不安になったのだ。

レイは、マクドナルド兄弟の元で働いていたパティ担当のフレッド(ジャスティン・ランデル・ブルック)を右腕につけ、次のビジネスの相談を若くしてステーキハウスを成功させたロリー(パトリック・ウィルソン)に持ち掛けた。

彼の妻は、かつてレイが恋い焦がれたピアニスト・ジョアン(リンダ・カーディリーニ)だった。

レイはロリーにフランチャイズ契約を結ばせると、ジョアンとの仲も深めていく。

レイとマクドナルド兄弟の中が決裂するきっかけとなったのは、マックシェイクを作るアイスクリームの保存の件だった。

シェイクを作る際に必要なアイスクリームを保存する冷蔵庫の電気代は経費を圧迫しているというのだ。

フレッド曰く、電気代が原因で。彼の父親はアイスクリーム屋をたたまなくてはいけない羽目になったという。
そんな時にジョアンがレイの所に持ってきたのが、粉末の シェイクだった。
味に遜色がない為、ロリーの店舗で使ってから、他のフランチャイズでも使おうとしたが、マクドナルド兄弟が許可に応じてくれない為に、レイは計画を推し進めていく事になる。

またマクドナルド兄弟以外の問題でも、レイの無知がフランチャイズ経営を圧迫している事があった。

彼は自宅を抵当に入れてビジネスを展開していたが、フランチャイズを展開する時に、土地を店主に『購入』させていたのである。

これが自分の首を絞めることになり、どんなに儲かっても、利益を出せない会社となっていたのだ。

自宅を取り上げられると銀行のローン担当者(チャールズ・グリーン)に泣きつくレイを目の当りにしたハリー・ソナボーン(B.J.ノヴァク)は、事務所までレイを追いかけていき、お力になる事があれば、と協力を申し出る。

ソナボーンは

フランチャイズは不動産ビジネスだ、土地を買って貸す事が原則だ。

といい、レイの帳簿の問題点を次々と指摘。
マクドナルド兄弟結んだフランチャイズ契約書の問題点も指摘した。

ソナボーンに言われ、フランチャイズ拡大の為、別会社を設立したレイは、マクドナルド兄弟と決別。

電話口で、怒りに震えた兄マックは、持病の糖尿病が悪化し、倒れてしまい、病院に搬送されてしまう。

レイは兄弟に白紙小切手を渡すが、弟のディックは、最初から人のビジネスをマネるつもりだったのなら、何故、自分のビジネスを立ち上げなかったとレイをにらむ。

するとレイは、オレが調理場を見せて欲しいと言った時、既に他の誰かにも見せたんじゃないのか、と思った事、そして、

マクドナルドという響きがいかにも自由で、アメリカらしくて、これなら流行ると思ったという勘だった。
この名前だけは欲しかった。

…と言った。

自分の苗字、クロックだと客は来ない。

レイはマクドナルドに巡り合うまで、17からセールスの世界に飛び込み、飾りリボン、紙コップ、マルチミキサーのセールスをしてきた。

だが最後は糖尿病、関節炎を患い、胆嚢を全摘し、甲状腺の機能は殆ど失い、生きる屍になっていた。
そこに現れたのがマクドナルドだった。というわけだった。

映画のラストは、マクドナルド兄弟が、自分たちの店で再び店をやる事も許されず、看板が取り外されるのを黙ってみているしかないというラストで。

その後に、レイの奥さんになったジョアンが、レイと共に映し出されるって所で終わるんかな。

レイはマクド兄弟への和解案として年間売上の1%をロイヤルティとして払う予定だったのですが、これが思ったよりも経営を圧迫するというので、あっさりとレイは 破棄するわけですよ。

しかも金使って、契約書を無効にした方が安く済むわという、カネカネキンコな理由で、ゲスそのもの。

映画は史実と、少し違うように描かれているのだけど、レイはジョアンの事が忘れられず、そんなに好きでもないのに、身を固める意味でエセルと結婚したらしい。
だからエセルは、週末帰ってきたら自分の夢ばかり語り、ヨメの話はこれっぽちも聞かず普段は全然家にいないダンナの顔をみたら暗くなるのは

当たり前

レイが、マクド兄弟とギャーギャーもめて、ジョアンと再会した途端、あ~そういうコトか~というので、離婚する事になる。

マクドを米国中に展開した男が人間として誠実でもなければ、男性としてとんでもないというのは、正直ゲンナリなワケで。

あちこちのレビューで、それでも主演のマイケル・キートンがいいから観れるというのですか、別にこの役がアラン・ドロンでも、あたしゃー

なんだ、このゲスクソ男!

…って言いますよ

映画のエンディングテロップに、その後、映画の登場人物がどうなったのか、色々描かれています。

ジョアンは、あれだけレイに大事にされていたワケなのだから、彼の死後、遺産は慈善団体に寄付をしたようです。

マクド絡みの寄付があるとするならば、ジョアンのおかげでしょうねぇ~間違ってもレイが遺したものじゃぁないwww

マクド兄弟が創業した当時からレイについていったフレッドは、後にCEOになり、フランチャイズの拡大に尽力を尽くしたのだそうです。

財政アドバイスをしたソナボーンは、意見が対立し離れていったそうで。

ちなみにこの映画、マクド本社からは何の反応もないそうで、そりゃそうだよな。

マクド兄弟は、自分たちの事を描いてくれるのを

半世紀近くずっと待っていた

…らしいですよ…。

プロデューサーがマクド兄弟の孫のジェイソン・フレンチに出逢い、彼がレイとの会話の録音テープや店の設計図、全てを保存していたので、マクド兄弟の立場にたった話が出来たのだと思います。

ちなみに半世紀以上も前のマクドのバーガーを再現する為に、ケータリング会社一つ雇い、 当時の雰囲気を再現する為に、'53年から米国で営業しているマクド3号店を撮影使用し、制服を作るのにオークションで当時の制服をみつけてそれを参考に100着ぐらい縫ったというのだから、スゴいねぇ。

私が思うに、レイ・クロックって人は名誉欲が大きくて、本当の意味で謙虚さが足りないから、映画観てて、コイツなんだよ(怒)と思うワケで。

マクドの原型になるキッチンがサンバーナディーノのマクド兄弟が作ったもので、彼らに『貴重な一号店』をまかせる契約をまかせれば、何のトラブルも 起こらなかったろうし。

ここまでフランチャイズビジネスを広げられたのは、ソナボーンのおかげだという気持ちがレイにあれば、こんなコトにならんかったと思うんだよね。

まぁ、他の若い男の所に嫁いでいっちゃった昔の女を奪い返して、糟糠の妻捨てて再婚する様な男だから、人間としてどうなのよ、と最初から思うんだけど。

マクドが世界中で食べられるんだから、それでいいじゃんwwwとかいってる、そこのお前

お前、誰よりも終わってるぜ。