日本がヤバいではなく、世界がオモシロイから僕らは動く | Que amor con amor se paga

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映画・本などのネタバレメインのブログです
日常で気になったコトや動画も載せてます。



略して『ヤバオモ』

自分が必要とされてると思う所に、売り込む『営業マンスタイルの人生で生きろ』という本。


倍返しで話題になった某ドラマのラストで半沢が転属になる理由が判らないという人とか、
え~!とまだ心の奥底で思ってる人には、この本の本当に意味するところは掴めるか疑問。



何かをやろうとする時に、そのジャンル+その場所+その仲間+カテゴリーに限定してしまう


だから自分の潜在的に持ってる可能性はあっても広がらない、というのが、著者の考え。


日本は大学全入時代と呼ばれる様になって、昔ほど大学に行く意味を考える人が
なくなってきたからこそ、この本も出てるんじゃないかと思います。

行くべき大学は、国公立でないかもしれないし、語学さえマスターすれば、海外に自分の行くべき
大学はあるかもしれないという。


まぁ・・・アタシも職業柄、自分も勉強して、語学学校に行くワケっすが・・・

留学+帰国子女の語学力って、帰国しちゃったら持たない・・・んすよ、基盤が向こうでないと・・・
どんどん語学力落っこちちゃう

あれだけ高いお金かけて、二ヶ月で元通りなんて人も殆どなワケで。

伝えたいコトを、どれだけ適切に、相手と自分の距離を保ちながら、いえるのか・・・ったら、出来ない
人の方が多いという。

著者は、語学の勉強にフィリピンへいったそうな。

そこで広告会社に勤務するフィリピン人と出逢い、彼らが『次は英国に』『僕は香港に』『米国がいい』と
違う国へ飛んでいく姿にショックを受けたらしい。

まぁそりゃそうだね、フィリピンはあくまで安く、的確に語学の勉強を最低限するために彼らが
選んだチョイスだから。彼らは


自分のアイデアが受け入れられる国と場所、ツールを求めて自分の中で世界地図を広げている



・・・ってコトなのだ。

これは自国は衰退するから、見捨てて脱出するってワケじゃぁない。飛び出してアイデアを受け入れてもらった
国や地域で身に付けたノウハウを日本に持ち帰り、広める事だって可能だから。

ただし、日本に戻ってくるたって、日本のどこに戻ってくるかは本人次第、同じ所ではないかもしれない。



著者は、その後、北米、中南米、アフリカ、欧州、中東、アジアなど自分と共通の関心のある人を
紹介する英語サイトを使い、2年間で50ヶ国を歩き、1000人近くの人々に出会ったという。

次の街に行くまでにコネクションをある程度作っておき、メッセージを送り、何人かに迎えに来てもらう。

バックパックに普段着のほかにビジネススーツを詰め込んでいるスタイルも、大喧嘩した元上司と同じだよな・・・


でも、元上司とこの著者徹底的に違うコトがある。


著者は、自分が学んだことは日本に持ち帰っている。

旅での学びを国に生かしているのだ、自分がやってきた事が本当に正しいのなら続く人間が
いなきゃいけない。


フィリピンの語学学校が、100以上あるので、どれを選んでいいのか判らないという人のために、
留学生の評価を集めたウェブサービスを始めたそうな。

・・・考えはいいけどね・・・これは現地の語学学校に、しょっちゅう視察スタッフか留学生を
送らないと、信用第一なので、明確なビジネスにならないのではないか・・・と
チョと不安なんだけどね・・・

大手の英会話学校でも、けっこうしくじるビジネス分野だからね。

でも、自分の旅から得た結論の第一歩がこれなのだから、いいのではとは思うよ。

語学がないと旅立てない、でも先立つものがない、だがオンライン英会話よりも実践の方が明らかに
伸びが違う上、自分自身の生き方も定まるし、人から受ける影響というものも違うというのだから。


・・・この点、ウチの元上司、ホント残念系だったよね・・・


元上司は、実践主義野郎だったんすが、他人は必ずしも自分と同じ感動や感情を
持って同じものをみているわけではない、という事が欠落してる人なのねぇ

自分の行った所や感じたコトに関してはバリバリ感動してゴリ押しのように
すすめてくるんだけど、それ以外は感動しないという
トンデモな視野の狭さだったなぁ


元上司こそ、それこそ、この本で言われる『もったいない』ではないかと思うのだ。

きゃりーぱみゅぱみゅの歌を歌ってしまうぞww

語学力もあり、海外にバックパック一つで出て行ける機動力+コンドミニアムもあり、
そんな自由を許してくれる家族がいて(…というか野放し状態)、パスポートが埋まるほどのスタンプだらけだった人なのに

人間的に狭かった。


こんだけ世界回ってるなら、なぜ、自分が経験した事柄や面白さを『もったいないなぁ~』だけボヤき、
一つや二つ形として持って帰ってくるとかしねぇんだろという。

語学学んで『外篭り』と『二度と帰ってこない組』、『遊びにいってる組』はまさしくそれだと思うよ。

こういう人たちは、ここに書かれている本当に世界が面白いから動いているんじゃなくて、
それは建前で、もう日本が面白くないから出てったって事なんじゃないの、とも思う。


これは、
家庭があり、子供がいて、介護する親が居て、自分が墓守なり跡継であるなど、
自分以外のままならぬ理由で行動を縛られて、飛び出したくても出来ない人たちに対して
失礼ではないかなと思うのだ。


全く縛られなかったり、親や嫁ぎ先にワガママを許してもらえる人には、なんらかの理由で
家族など様々な『自分以外の理由が縛る』理由については、理解しがたいのだろう。

無論、この著者も、ビジネスを在学中に成功させたという地位を確立しているので、
縛られずに済んだのだろう。


ダレもがこの本の通りにいくとは限らない

そして、これを読んで、貴方が、この通り海外に飛び出したい!とおもう影で、
親族が介護や墓などを引き受けなければいけないということもある


親族が、笑顔で『いーよいーよ』と笑顔で送り出してくれるならエエのですが

ここに書いてあるコトは、面白いし、ある意味正しいのだけど、その前に



それを許してくれる周囲に感謝してほしい



・・・ということです。


やはり、貴方が自由に出来る影には、誰かの支えというものがあるワケなのですから。


…水泳仲間の、おっさんが、そういえば、フィリピンの医学ってすげぇぞと言ってた

出張先がフィリピンでアキレス腱を切ったらしいんだけど、その時の手術法が、
日本とデンデン違って、最先端のモノだったらしいんだな。


手術したところみせて貰ったんだけど、跡もなにもないの。

日本だったら縦に切って、後まで残るし、リハビリもとんでもないのだけど、
向こうだと、横向けに、チョっときっただけでよいのだって。

それがもう何年も前の話だから、今じゃぁ、もっとすすんでる国いっちゃったら
カテーテル手術になってるかも…しれんよ…アキレス腱…(汗)






日本がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは動く。/太田英基

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