これがスゴいよ(爆)。10代でもうダメだと思った男が人生の逆転劇を繰り出す。
舞台になったコッツウォルズはガーデニングで有名、よく雑誌やテレビの特集でもでています。『ブラス!』程、重くはないのだけど、英国の『ピリっと胡椒をきかせた暖かい味』には仕上がってます。
あ、あれ?予告編出てこない?英国版フルムービーだけ出てくるわ?
てなわけで割愛
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自由なエッジフィールド更正刑務所に、コリン(クライブ・オーウェン)がやってきた。
彼は酔っ払った兄と婚約者を殺した罪で10代からずっと刑務所に居て、
心を閉ざしている。
世捨て人同然になったコリンにハッジ刑務所長(ウォーレン・クラーク)は園芸など,
ガラでもないトンデモ野郎な囚人ばかりを集めて、
一緒に明日からガーデニングをしろと命じる。
コリンのほかに集められたのは、
野蛮な大男ロウ(アダム・フォーガティ)、
プレイボーイの八方美人のトニー(トニー・ダイヤ)、
純朴なジミー(パターソン・ジョセフ)、
一本ネジがとんでる自称画家のジーサンのファーガス(デヴィット・ケリー)
こんなの出来るわけがないと背を向けるコリンにファーガスは、
『もう囚人は飽き飽きだ!庭師になろうぜ!』
と、のたまう。
元々この刑務所。脱獄もしない模範囚を集めているため、高い塀も部屋の鍵もない上に、外との接触を緩やかに保ちながら、職業訓練を施し社会復帰をさせるというもの
案外むいていた彼らは、あれよあれよよいう間に、庭師としての腕を上げ、
女王陛下も鑑賞するという『ハンプトン・コート・フラワー・パレスショー』に出場することになるのだが・・・
以下ネタバレです
彼らが題名どおりのグリーンフィンガーズ(天才庭師)になるまでの過程が面白い。
『オレの人生はもう終わったんだ』と心を閉ざすコリンに。ファーガスがニオイスミレの種を渡しやれば出来るんだよと励ます。
そういうデリカシーのある輩がいるかと思ったら、折角花をつけた
ニオイスミレをデリカシーのないロウが踏み潰してしまう。
コリンはブチきれるのだけど、刑務所長はそこで反対に、コリンにはまだ
周囲に期待する心が残っていたと感じ取り希望を見出す。
あまりにも纏まらない囚人同士をファーガスが
庭師やってりゃー刑期短くなるかもよ
とマジウケルwwwwな根拠もへったくれもないことをヌカしてやる気を起させている
シーンがバロス。気を使ってるけど上滑り。
その姿をみた刑務所長の奥さんスーザン(サリー・エドワーズ)は、
皆の才能が勿体無いわと自分の知り合いでガーデニングの専門の
ジョジーナ(ヘレン・ミレン)を訳が判らない理由をつけてつれてくる
ジョジーナも最初は騙されたと思ったものの、
これは見込みある
とオモタ瞬間から俄然やる気をだしてスパルタンに囚人に特訓する。
そして彼らが手がけた庭は、思った以上の美しさに変わっていく。
大改造!劇的ビフォーアフター!『なんということでしょうー』状態
監督は、この話'98年7月にNYTIMEに掲載された,
『Free to Grow Bluebell in England』に
インスパイアされて作ったそうで。
要するに実話ベースってことなんですな。
しかも、監督を新聞を
ゴミ箱から拾って読まなかったらこのアイデアが
浮ばなかったwwwww
というのだからひょうたんからコマだと思うのだ。
最も実話からそのまんま頂いたのは、囚人が庭師になるというコトや開放型刑務所、
最後にハンプトンのフラワーショーに出るというコトだけで。
英国では、囚人がこれだけの庭を作って公の場に招かれるという機会もあるけれど、
日本じゃぁどんなに園芸の才能があろうが、伝統工芸の才能があろうが、
せいぜい『和風総本家』でとりあげられる程度で、公の場の叙勲の対象からは
外されてしまうんだろうなぁ…というウィットも兼ねているのだと思います。