死刑にまつわるエトセトラ | ちょいと、戯れ言横丁・テーマトーク館

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春原圭による、よろず文章読み物ブログです。読んでくれた皆様との忌憚ない意見交換を重視したいと考えておりますのでよろしく。









 つい先日、日本国内で3人の死刑囚の刑が執行された。現政権になって、就任2か月で執行を命じた法相は「法の精神を無視するわけにはいかない」と、確定後6か月以内に刑を執行せよと定めた刑事訴訟法に則ったコメントをしている。法相としての職責を粛々と遂行という姿勢の現れである…、てか現行法に規定されてることであり、その方を司る立場の長としては本来なら至極当然の姿勢ではあるのだが…、しかし前政権では死刑制度に批判的な法相の就任が続いた結果、永らく刑の執行が途絶えており、確定死刑囚は今回の執行前で戦後最多の137人に上っていた──国際的には死刑を廃止か停止した国の方が多い中、日本では死刑容認が85%を占めている。法相の「制度を現時点で見直す必要はない」発言は国民感情を踏まえたものと言えよう。裁判員裁判で一般国民のである裁判員の総意により死刑判決が出ている現状も考慮すれば、それが素直な国民感情と言えるのではないだろうか。
 今回執行された3人の中にはこちらで触れた事件の犯人もいた。その当時「極刑以上の刑を」と臨んだ遺族は今回の執行のニュースに「娘にいい報告が出来る。彼も自らの罪をきちんと受け止めてくれたことだろうと信じたい」とのコメントが伝えられている。果たして犯人の彼がそのような真摯な気持ちになっていたか、またこの遺族の人がそう心から信じているかは「?」がつくけれど、遺族としては精一杯のコメントなのだろうな、というのは察せられる──
 また別の死刑囚は、茨城県のJR荒川沖駅前で通行人を無差別に殺傷した犯人である。この彼は当初から「死刑になりたくて殺人を犯した」と言っており、また「遺族に謝罪などの思いはない」「もし出たらまた人を殺す」とも言い切っている。更生の可能性も、また自らにその意思もないと公言している人物であった──そういえばこの彼の執行の1週間前に似たような事件がグアムであったな…、日本人が3人犠牲になった無差別殺傷事件である。殺された女性はグアムで行われる弟さんの結婚式に出席する前日だったという。我が子ふたりを必死にかばって全身数か所を刺されて死亡したとのこと。この時に彼女の祖母も一緒に殺されている。親戚家族にとって最高に幸せになるはずのグアム滞在を一転して最悪のカタチで血で汚したこの事件の犯人は取り調べに対して「ひとりでも多く殺したかった」と供述しているという──しかし、グアムでは死刑制度はない。この犯人は最高でも終身刑止まりである──
 今回の日本での死刑執行に対して、例によってお決まりの「死刑は残虐な刑罰」だの「死刑廃止が世界の趨勢」だのというコメントを寄せる向きもあるようだが…、冒頭に書いたことと考え合わせると、国民感情とあまりにも乖離してるよなぁ。彼らは上述のグアムの件に関して「日本も見習え」とでも言うつもりなのだろうか? ま、こちらで書いた中国の日本人への死刑執行について結局ダンマリのまんまだったような連中の言うようなヒューマニズムなど、ハナから信用するに足らないがw
 「死刑ではなく仮釈放なしの終身刑導入を」の意見もあるが…、一生塀の中に閉じ込めて飼い殺しておく方がひと思いに死なせるよりも人道的だなどと、本気で言ってるのだろうか? 笑わせないでもらいたい──それに、終身刑で彼らを食わせていく費用は言うまでもなく税金である。国民みんなで彼らの食い扶持を終生負担しろと? その国民には当然、被害者遺族も含まれるわけだ。家族を殺害した犯人を一生養っていけ、と遺族に言ってるのと同じことだって認識、ないのだろうか?
 いろんなデータを重ねれば重ねるほど、死刑廃止論にどんどん共感できなくなっていくんですが──