期日が決められた「実家からの追い出し」でしたが
タイミング悪く2月3月という引っ越しシーズンだったのです。
今思えば、この時期に出てけという奴の命令も
物件が少なくなり私が困ることを想定してのことだったのだと思います。
とはいえ、当時の私は初めての一人暮らし、19歳の世間知らずでしたので
そのことは全く知りもせず部屋探しをしていましたが・・・。
とにかく私は毒父からの絶え間ない「どうせお前なんかな」攻撃と
先日のブログでも書いた
「大学も中退してしまともに就職も出来ないロクでもない奴」
という世間からのレッテルにより
自分は生きる価値の無い人間という感覚が身についてしまっていたので
部屋探しにもその劣等感が足を引っ張ったのでした。
物件の選択肢が少なくなる時期に残っている良物件などまず無い中で
私が見つけた(というか紹介された)部屋は、今思えば
「よくもあんな部屋に住もうと思ったな」と自分でも可笑しくなるような
えらく古い、そして汚い部屋でした。
しかし、当時の私からすると
大学も出ていない、夜の仕事(バイト)で生き延びようとする
下手をすると路上生活も覚悟しないといけないような生きる価値の無い人間に
提供される神様のようなありがたい部屋だったのです。
これも今のご時世からすると信じ難いことですが
仲介不動産屋は私の困り具合、世間知らずっぷりを見抜いていたのか
「家賃1ヶ月分の手付けを払ってもらえれば、この部屋はちゃんと取っておきますので」
と話してきたのです。
そして私はその話に乗せられて、まんまとその手付けを支払ってしまったのです。
この部屋を逃したらホームレスになってしまうかもしれない、という焦りからです。
いざ契約の日に指定された時間に不動産屋から言われた通り
入居予定のその物件に向かいましたが、待てど暮らせど誰も現れませんでした。
そしてその不動産屋に電話すると
「なんで来なかったんですか!」と叱られてしまったのです。
不動産屋曰く、私が伝えた待ち合わせ場所はそこではない、とのこと。
そして、大家さんも私が来ないので怒って帰ってしまったというのです。
私の失態ということで、手付けも取られ、物件も無しという結末でした。
振り返るとここでも、部屋の契約にわざわざ大家が同席するというのもあり得ませんけどねw
とにかく劣等感の塊でしたので、
「え?!ちょっと待って?!」という気持ちも少々ありましたが
結局は「全て私のせい。私が悪い。」
そんな思考に支配されるばかりでした。
普通に考えれば入居予定の物件にて契約手続きなど考えられませんが
まんまとヤレれてしまったということです。
親にこのことを話せば、更にバカ者扱いされるだけなので
ひとり胸にしまっておきましたが
とにかく誰にも頼ることが出来ず
苦しい日々を過ごしていた時期でした。