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ハードル

それほど暑くもないのにご飯を食べていたら3箇所も蚊に食われ、いらいらしているところに里帰りしているダーリンから電話が。
「ハロー」
「も~、また蚊に食われたよ~。も~やになっちゃう。どうしていつも私ばっかり~」
と、ウジウジエンドレスで文句をたれる私。
と、
「ちょっと待って。」
「なに~。こっちは大変なんだぞ・・・・・」
「ハローChoichoiji?!」
はっ、おっ、お義母様(仮)!?
彼のお母さんはすごくいい人で私も大好きなのだけど、単純に電話で英語を話すのがいやでこれまでやんわりと拒み続けていたのに、いきなり代わるとは卑怯な・・・
「ハーイ!お久しぶりです。(←営業用ボイス)」
「蚊に刺されちゃったの?大丈夫?」
「ええ、平気です。いつものことですから」
って、どうして私が蚊に刺されたことをご存知で?
まさか、スピーカーフォンでお聞きになっておりましたか・・・?!
「お母さんはお元気?」
「はい。今日は電話してないんですけど、昨日話しました!」
「・・・・日本にも”母の日”はあるの?」
って、何気に母の日に連絡もしない私を責めておりますかお義母様~?!
「昨日はナントカカントカって言う映画を見に行ったんだけどね、面白かったわよ。」
「そうなんですか。香港でもやっているのか調べてみますね。」
「やってるんじゃないかしらね。ブレンダ(彼の上司)のお勧めなんですって。」
・・・・不勉強ですいません。

と、まったく会話かみ合わず初めての電話は限りなく失敗に近い形で終わってしまった。
でも彼のお母さんと仲良し、って憧れるし、実際とっても魅力的な人だから、もっと仲良くなれるといいなあ。
それにしても、いっそ
「お義母さん」
と呼べれば楽なのに、いくら習慣の違いとはいえ、彼のご両親を呼び捨てにするのって、相当勇気がいるわ。

新しい世界

最近のお気に入りの、メガネ。

世界ってこんなにクリアだったんですか~!!

ちょっと見えすぎだろう、信じられないワヨ、と言う感じで、もっぱら

”外を眺める望遠鏡代わり”

に使っているわけですけれども。


それにしても、6階の我が家から、通りを歩く人の表情までばっちり見えるなんて、知らなかった。

これまで私は自分が見えないから下からも見えるわけないだろう、と窓際をパンツ一丁でウロウロすることもあったのだけど、こりゃ、見えてるな・・・・


それにしても、見えるって本当にスバラシイ。

珍味

ソファにごろ寝しながら本を読んでいた私のところにやってきたダーリン。

おもむろに私のおなかを優しくさすりながらひとこと。


「オートロ・・・・」


あ、ありがとうございます。

そんな上等に見えましたか。

先生!

ダーリンがゲームを開発した。

その名も、


この漢字、意味はナンでしょう?ゲーム。


中英辞典をぱっと開き、そのページにある一文字を出題し、その意味を答えるという、外国人相手にはお話にならないゲームですが、緑の目の彼とは言え中国語を勉強すること10年弱、たまに漢字の書き順を指摘されたりしますから、手ごわいです。

まずは彼から。

「じゃあ、この意味はなーんだ?」


匍 (ちなみに彼が紙に書いた)


「簡単簡単。ぶどうのぶでしょ。グレープグレープ。」

「それは(といい、上に草かんむりを書き足し)葡。でも似てます。ぶどうはどうなるか考えて」

「あー、じゃあつるだ、つる」

「違いまーす。正解は 這う でーす」

「・・・・・あー、そうね、ほふくのほでしょ、匍匐」

「えっ、どーして分かったの?!」

はい?その驚きの意味が分かりません。日本人ですよ、私。

「じゃあ、これ知ってる?(と書く)」



「知ってるよ~、だんなさんのおかーさん」

「すごい!!」

いえ、日本人ですから。まだまだ君も若いですな。


そして最後に私が読んでいた本を見て


ベトナム

びえトナム


「どうしてこれ(びえトナム)じゃなくてこれ(ベトナム)なの??」

「・・・・うーん、簡単だから?」


この手の質問には弱いのよね。

もっと勉強します。





悲しいお知らせ

なんだかここのところついていないようで、会社のPCが壊れた。

何とか修理されて戻ってきたけど、ふうふう言っていていつだめになってもおかしくないような・・・・


隣の席のKちゃんが

「ねー、メッセンジャー入ってないの?」

と聞いてきた。そういえばもう一度サインアップしないとね。

すごーく静かなオフィスでは、雑談はチャットで(!)が定番。

「ちょっと言いにくいことあるからさ~」

とKちゃん。なになに?今日無断遅刻してきたYくんのことかな?

彼は今月いっぱいで辞めるから、最近ダレてるよね、なんてことかと思っていたら


『私も新しい仕事見つけたの・・・・』


なに~!!!


そうなるんじゃないかとは思っていたけど、もうですか?!

転職が当たり前の香港とはいえ、今のチームには不安材料がありすぎるもんね。

『切ないけど、正しい決断だと思うよ。おめでとう』

たてつづけに2人も辞めるとなると、さすがにへこむよなあ。

なんてしんみりしてしまった。


でも、このKちゃんって、実は


うそつき

なんだよなあ・・・・・


まさか、ウソ?

はじめての・・・

遂にこの時が来てしまった。
私のメガネデビュー・・・
普段の生活は困らないけど、遠くはちょっと見えづらい程度の視力。
去年の免許の更新も相当大目に見てもらい(私がペーパーだからだろうけど)なんとか裸眼生活を続けてきたけど、我が家のお代官様のお許しは得られなかった。
彼は私が見えにくい時に眉間にしわを寄せるのが気に入らないらしく、
「出来たシワとるのにいくら使うつもり?僕倒産するよ」
と常々言っており、何かの拍子に
「メガネを作ります」
と約束させられたのだ。
で、メガネ。
見慣れた顔にメガネがあることがおかしくて、迷いに迷った挙句、ふちなしの軽いやつを選んだ。いざお会計も済ませた後に、おや、ピンクのふちのかわいいメガネ!これいいじゃん!と思ったら
「それ僕が一番最初にいいって言ったやつだよね」
とダーリン。なんだー、見慣れれば結構平気なのに。でももうこれがいいとはいえないよなあ。
こうなると、メガネもアクセサリーみたいで楽しい。サングラスも買っちゃおうかな、なんて気が大きくなっちゃったけど、安い買い物ではないのでやめておいた。
メガネが出来上がるのは約3週間後。世界がクリアになるぞ~。

陸の孤島

料金未納でインターネットを止められた~。
いつもなら怒り狂ってダーリンに電話するところだけど、今回はあきれてしまった。
だってプロバイダーからメールでも電話でもあんなに催促されてたのに、忘れるなんて・・・ダーリン宛の手紙の束を探ったら、案の定「最後通告」が来てるし。仕方ない。とりあえず振り込んでみたけど、いつつながるんだろ。

あなたは神を信じますか

「これ、時間あれば読めると思うんだけど、うちに不利なことがないかだけチェックしてくれるかな。」
と、上司に新規取引先からの契約書を渡された。
海外にいて自慢じゃないが私は英語が得意ではない。
まあ、働いているだけで自称
「ビジネス英語 可」
とは言っているけど。
辞書をひきひき、言われたとおり難しい法律系の部分は飛ばして読み進める。
と、
「これらの状況により引き起こされる遅延、過失当については責任を負いかねます」
と言う項目の第一に 
act of God
 か、神!? 
神のなすこと、って事は、不可抗力か。うまいこというけど、こういう言葉が入っているとびっくりしてしまう。
辞書で見るとこれは法律用語らしく、おそらくイギリスの影響なんだと思われる。
そういえば香港の裁判の写真を見たことがあるけど、裁判官はバッハみたいな白髪のかつら着用だったなあ。もちろん香港人ですよ。日本の裁判の映像でも裁判官が映るけど、あのまじめ顔の人たちが白髪カールかつらをかぶっているイメージで、失礼ながら
「似合わない!!」
と思ってしまったっけ。
act of Godに続く項目には
戦争 暴動 反乱
と、重々しい言葉が続く。台風シグナル8(台風の警報。1-8まであり、8で会社、学校は休みになる)みたいな現実にありそうな事項はないのかしら、と思ったけど、これはact of Godに含まれるのかな。
あんまりにも難解で半分ギブアップ状態で上司に返信。
これだからいつまでたっても語学が上達しないんだよね・・・

こんなはずでは

これから一緒に生きていこうと決めたふたり。

なーのーにー。

先に進まない。

どこから手をつけていいのかもわからないし。

日系の本屋さんで情報誌を買ってきたけど、結婚式と言うのは業者に頼むものなんですね!!

しかも、準備に最低半年?!

シラナカッタ・・・

と言うことは私はまず香港の業者を当たらなければいけないのか?

場所にしても、誰かを招くとなるとよく考えなくちゃいけない。香港は避けたいなあ。じゃあ日本?彼の国?

「私、おじいちゃんとおばあちゃんも呼びたいな。」

「僕だってそうだけどさ、彼らは"Movable"じゃないからね。おじいちゃん、幾つ?」

「うーん、もうすぐ90かな?」

「うちのおじいちゃん92」

「・・・・・」

ヒコーキには乗れないか?!

面倒なことになりそうなのでいっそ入籍だけにしようかとも考えたけど、戸籍謄本やらなにやら取り寄せないといけない。しかも領事館のHPで調べたら、相手が外国人の場合は香港方式・・・とやらなんやら。こっちもめんどくさっ!

ところで戸籍がないダーリンの国では"入籍"という概念はあるのか?

「ねえ、君の国も結婚するときは"婚姻登録"みたいなのがあるわけ?」

「ええっ!?よくわかんないよ。結婚したことないし!!(なぜかすごく焦る彼)」

挙句の果てに

「ふたりでラスベガスで結婚する?」

と無責任なことを言いながらダーリンは長期出張に出かけてしまった。

どうする・・・

トイレットペーパー問題

忘れないうちに、トイレットペーパーを買っておこう。こういうところで、日本はすごい、と思う。

日本だったら、「ハズレ」を引く確率は比較的低く、セール品に飛びついても問題ないことが多い。でも、香港では「安かろう、悪かろう」がしっかり存在する。

これまで、紙の質が悪かったり、なんだかよく分からないけどあっという間になくなってしまったりという経験をし、とりあえず高いけど、常用のブランドを決めている。

たまたまそのブランドがスーパーでセールになっていた。「3つで90ドル!」うーん、魅力的だけど、3つ買っても置く場所がない。ひとつ手にしてレジへ。

レジ台に置いたとたん、レジ係のおばさんがなにやら言っている。よく分からないので考えるフリをしていたら隣のレジのおばさんが

「これ、1つだと36ドルだけどいい?」

と英語で通訳してくれた。いいよ。ちょっと高いけど、3つも持ってかえれないから。

帰り道、アパートのエレベーターで一緒になったおばあさんが突然声をかけてきた。

「これ、いくらだった?」

「あー、さんじゅう・・・(ほんとのこと言ったら高いって言われそうだし、でも”三十いくら”って広東語でなんだっけ・・・)」

と考えているうちにおばあさんは30ドルだと思ったのか、私のもつトイレットペーパーに向かって何か言いながらエレベーターを降りていった。

そのブランドはよくないよ、といったのか、高いわねえ、と言ったのかは定かではないけど、なんだかみんなが私のトイレットペーパーを気にしている気がして、おかしかった。

もしかして、高品質のトイレットペーパーを少しでも安く買うことは、香港女性にとっても重要な課題なのかもしれない。ただでさえお金に厳しい世界である。おばあさんのような経験豊富な先輩に的確なアドバイスがもらえるように、もっと広東語を勉強しないといけないなあ、と思ったのだった。

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