ナデシコは行く! -3ページ目

ロハスな女

自然にも、自分にも優しいこと、私も普段から一応心がけてはいる。

自然素材で作られた歯磨き粉は、ダーリンがアメリカで買ってきたもの。

ナチュラルだから、すっきり感はないものの、安心感は抜群。

なのに彼はど~しても気に入らないらしい。

ついに近所のスーパーで買ってきてしまった。

某メーカーのプロポリス入り(!!)歯磨き粉。しかも金色(!!)。

ダーリンは

「ハニーハイッテル。」

といたってのん気なもの。

さっそく私が使ってみたら刺激が強すぎてイタイ!

ダーリンは久々の強力合成素材歯磨きに

「スッキリ爽快!」

とゴキゲン。

「こんなケミカルな物、体にう~んと悪いんだからね!」

あまりストイックになるのもどうかと思うけど、出来る範囲で、いいことしようよ。

毎日使うものだからね。

病は気から?

この間健康診断を受けたのだけれど、今日再検査の通知が。

それもなんと血液検査

ええええ~っ、私何が悪いんだろう・・・・

せっかく前の晩ワインを我慢したのに。

仕事どころじゃないから、明日早速行ってこよう。

ビクビク。

負け犬の決意

いつもと何一つ変わらない、普段のままでダーリンが‘あの質問‘をしてくれた。

あんまりにも普通すぎて拍子抜けするくらい。

どうしたの、これがあなたがずっと望んでいたことじゃない。

ついに勝ち取ったのよ~。

という私の中の心の声を聞いたか聞かぬか、ダーリンが言った。

「これから先の人生、ずーっと一緒にすごしていくんだから、たまには僕の言うことも聞いてよね。」

例の質問なんかより、こっちの方がずっと心にしみた。

そうだね、これからずっと、一緒にすごしていくんだね。


結婚はゴールではない、なんて、独身者にいくら説いても無駄だと思う。

負け犬にとって、結婚は間違いなくゴールなのだから。

ただ、そのゴールにたどり着いてから初めて、そこが第2のスタートだと実感するのだ。

これまでは、結婚が私を幸せにしていくと信じて疑わなかったけど、そうだね、これからは2人で幸せを作っていくんだね。これからの試練に立ち向かう上で、よきパートナーに出会えたことに感謝。

幸せにするからね。

文化の違い

私は彼と付き合い始めた頃から心に決めていたことがあって、それは

「たとえ違っても、文化の違いだと思わないこと。個人だから違うんだって思う。」

ということ。

生まれも育ちも全く違う私たち。でもその違いを

「文化が違うから」

といってしまうと、なんだかもう絶対的なもののように思えて。

「ひとってひとりひとり、みんな違うんだ」

って思えば、

「違うって、おもしろいね」

となる感じ。


まあ、実際付き合ってみるとそれほど

「文化の違い」

を感じることはないけど、それでもたま~に、

「おっ」

と思うことがある。


ひとつは

「三角食べ」

ひとつのものばかり食べずに、おかずもご飯も少しずつ順番に食べてね、というやつ。

私は忠実にこれを守っているけど、ダーリンはできない。

まずおかずをすべて平らげてから、白いご飯におショーユをかけてそれだけで食べている。(だったらおかずと一緒に食べればいいのに)そして一番最後にお味噌汁。(もう冷めてるっつーの)

普段はまあいっか、と思えるのだが、機嫌が悪いときにそれをされると

「こんな簡単なことがどうして出来ないの!」

と、教育ママのようにイライラする。もちろん、口には出せないので余計悶々とする。


あとは、

「雑巾絞り」

こんなのは日本人の常識といっても過言じゃないと思うのだけれど、モップ文化(?)の彼に強制は出来ない。布巾なんかもただギュ~っと握り締めるだけなので、ぽたぽたとしずくが落ちるのをあとでこっそり絞りなおしている。一度、

「こう絞った方が水がたれなくていいよ」

と、彼が大事に手洗いしている(!)下着を絞ってあげたら

「生地が傷む!」

と逆切れされてしまい、以来こっそり影で絞りなおしをしている次第。


普段は

「何だって結局君の意見を通して、僕がいつでも折れるんだから。ほんと、甘やかされすぎだよ」

なんてぶつぶついいながら納豆なんかを食べさせられている彼。

私だって、結構折れてるつもりなんだけどな。

初春

旧正月の元旦。

それはびっくりするほどの青い空だった。

街は静かだけれども、ぽかぽかの陽気に歩く人はみんな笑顔だった。

ダーリンがお母さんに電話で言っていた。

「今日は中国の工場も休みだから、青空が見えるよ。」

そうだったか。

香港の空はいつも霞がかかったようにどんよりしてる。

それを中国の工場からの公害だというのはよく聞く話だけど、こうしてみると本当なのかもなあ。

今日は少しぼんやりしているものの、どちらかといえば青空。

まだ中国の工場はお休みなのかな?

恭喜發財

香港のお正月には嬉しい習慣がある。

それはお年玉。

いい年してなにいってんの、といわれかねないけど、香港のお年玉は

結婚している人 から 未婚の人 へ。 なのだ。

どちらかというとバラマキ型で、額は少ないけど顔見知り程度の人からももらっちゃったりして。(もちろん、相手が私が未婚ということを知っていれば、の話だけど)

初めての年はいい年してもらうのが恥ずかしくて仕方なかったけど、去年は割り切った。

ただ、今年ひとつ違うのは私にもあげなければいけない人が出来たこと。

それはアパートの管理人さん。

聞けばここで包む額によってその年の管理人さんの貢献度が違ってくるといううわさ。

普通のお年玉は10ドル、20ドルが普通だけど、何かとお世話になるし。管理人さんなら50ドルくらい包んでもいいらしい。

「2人分だし、どうしよう?50?60?70?」

「じゃあ、80?縁起もいいし。」

ということで80ドル。

しかしわがアパートは24時間シフトで3人管理人さんがいる。

最初の2人は中国人。縁起担ぎで80ドルずつ。

「恭喜發財!」

最後の1人は広東語ぺらぺらのインド人。

「まあ、彼は中国人じゃないし、ラッキーセブンで70ドル!」

・・・ごめんね。持ち合わせがなかったのよ。

「恭喜發財!」

でもみなさん、今年もどうぞよろしくね。

冬の夜空に

昨日は旧正月の花火。

ダーリンは花火が嫌い。

「税金の無駄遣いだよ。花火に使うなら、もっと直接的に貧しい人に援助するべきだよ。それに、海を汚して魚が死んじゃう。」

もっともである。

でも私は花火が大好き。

花火を作る人、上げる人のことまで考えるとジーンとしちゃう。


ジムを出たら、ちょうど8時。花火の音が聞こえた。

走って海のそばまで。

いろんな人が、音の方へ音の方へと走っていく。私も走る。

レストランの皿洗いの人もホテルのお掃除の人も、優しい顔で空を見上げている。


直接的ではないけれど、きっとみんなのこころをあったかくしたね、冬の花火。

中国の大晦日

旧正月イブにお隣中国の深せんに行ってきた。

電車に40分ほど揺られるだけで、マッサージやお買い物が激安で出来るとあって、ちょくちょく行ってる香港人もいるけど、一方あまり行きたがらない人も多い。国境の町は治安が不安定だったりするからね。

私も一度日本人の友達と2人でマッサージに行ったことはあるけど、それ以外は香港人の深せん事情に詳しい人についてきてもらっていた。怖いし。

まあ今回は言葉がわかるダーリンとだったので、大丈夫だろう、と思い込んで街を歩いていた。

すると・・・なんだか怪しい人びとにつけられているような気がする。よりによって今日の私はリュックなんてしょってきてしまった。だからといって前に抱えたらあからさまに

「私観光客」

って言いながら歩いているようなもんだし、お店を探すフリをしてなるべく周りの人との距離をとって歩くことに。と、目の前に突然私と彼の大好物、「蘭州拉麺」のお店が!

中国4千年の歴史の一番元祖らしいこの蘭州拉麺は透明のスープに手打ちの麺、シンプルだけど激ウマな一品。ダーリンはスタンダード、私は刀削麺にしてもらった。お店の人はみんなふつーの中国人に見えたので「なんちゃって」かな、と思っていたのだけれど、聞き覚えのない言葉を話している。聞けば皆さんは青海省の出身で、みんな正真正銘の回族だとか。青海といえば中国でも1,2を争う貧しい省だけど、こんなにおいしい食べ物があるんだったら、それだけで豊かな気がするなあ。

おなかも満たされ、駅への道を2人で歩いてた。

突然、なんだかよくわからないけど、今思えば神様の思し召し(!?)としか言いようがないけど、振り返るとすぐそこに赤ちゃんを抱いたお父さんが。

「ち、近っ!!」

ものすご~く広い広場だというのに、もうほんとに、私にべったりくっつく位のところにお父さんがいたのであまりにびっくりしてしまったが、ふと我に返って

「私、かばん大丈夫!?」

とダーリンに聞くと

「・・・?!ちょっとあいてるけど、どうしたの?」

「あ、あの人がすぐ後ろに立っていて・・・!」

みるとお父さん、あくまでも自然な感じで、でもものすごくスバヤク立ち去っていくではないか!

「カバンの中確認して!」

幸いお財布は一番奥に入れてあり、手前は遠足気分で買ってきたお菓子やらなにやらだったので何もとられはしなかった。実はお財布は中国に入るまで出し入れしやすいように一番手前に入れておいたのだけど、

「まあ何もないだろうけど念のため」

と、入国後奥の方に押し込んでおいたのだ。

「・・・スリにあうなんて」

本当に、全然気づかなかった。つけられていたことも、カバンを開けられたことも。

今思えば、あの赤ちゃんもダミーだったのかも。だっていざ、というときに泣かれたら元も子もないだろうし。

コワ~。

今までいろんな人の被害や体験談を聞いてきたけど、やっぱりどこか

「私は大丈夫」

と思っていた。何もなかったからいう訳じゃないけど、いい勉強になった気がする。

余計に考えされられることでもあるけど・・・

あのお父さん(仮)は、どんなお正月を迎えたかな。

再び年末

明日から旧正月のお休み。
旅行好きな私だけれど、このお休みはどこにも行かずのんびりしようと考えていた。
ところがダーリンが悪い話を聞いてきた。
「上司がさ、まだプーケットとか、間に合うって言うんだよね」
「えー、今から計画立てるの?香港にいようよ」
とは言うものの、プーケットだ、セブだと聞けば旅行好きの血が騒ぐ。
あー、なんだか南の島にどーしても行きたくなってきた!
が、結局もうどこもいっぱい。いつも計画を立てるのが遅い私たち。
今回は遅すぎた。
大好きなジェット・リーの映画でも見に行くか。

ダーリンの災難③

「やっぱり急には無理だよ。」
この期に及んで何を。
「無理じゃない。一言だよ。」
「もうヤメテー。プレッシャーだよ。」
こんなやり取りをしばらくした後、ようやくダーリンが意を決したように言った。
「僕今月税金をクレジットカードで支払っちゃったからさ・・・」
彼の国はたとえ居住していなくても、市民である限りは税金を払わなくてはいけないという決まりらしく香港の所得税のほかに、毎年莫大な額を納めている。
「?だから?」
「だからほら、その・・・」
「ああ、いいよ。ロマンチックな雰囲気なんて、特別なところじゃなくたって。そんなことにお金かけないでよ。」
「え、違うよ。ほら、あるでしょ、あの質問をして、それから・・・チイサイリング
「・・・・・」
今度は私がはっとする番だった。
ああ、そうね。そういう演出があるのよね。
「いらないよ私。」
「ええっ!」
今思えば、婚約指輪は給料の3ヶ月分なんて言葉があったなあ。
「結婚するの!」
と宣言する女の左の薬指にはキラリと光るダイヤ、みたいな?
結婚を夢見る女としては恥ずかしい話だけど、私はいまいち’婚約指輪’の持つ意味が分からない。結婚したら、結婚指輪が別にあるわけだし。
それに何よりも、もうすでにいただいているのだ。
まだ付き合い初めのころ、冗談半分に
「ダイヤが欲しい」
と言い続けていたら、誕生日に小さいダイヤのネックレスをプレゼントしてくれて。
意味合いは異なるけど、私にはこれで十分だった。
「なに!?もう、君のことだから完璧なプロポーズにしないとあとあとなに言われるかわかんないから、形式どおりにしようと思ったんだよ!」
ああ、よく私のことを理解してくれている。
「いい、いらない。」
「・・・じゃあ、ちょっと考えてみる。」
ええ、まだ考えるの~。