こんにちは。
選択理論マニアの会 代表のnatsukoです。
★この記事は、こちらの記事から続いています。
こんなに続くとは思わなんだ・・・
途中からでもお分かりになると思いますが、
(1)から順にお読みいただいた方が、理解しやすいと思います。
他者評価とフィードバックについて(1)
他者評価とフィードバックについて(2)
他者評価とフィードバックについて(3)
他者評価とフィードバックについて(4)
他者評価とフィードバックについて(5)
他者評価とフィードバックについて(6)
他者評価とフィードバックについて(7)
さぁ!ホントに今日は最終回よー (マジでぇ…?)
最近講座の中で用いている
【良かった点や改善点を述べる以外のフィードバック】
という試み。
こう言われると、皆さんの脳はとてもクリエイティビティを発揮するようです。
(フィードックの本質について考えることになるんですな…きっと)
では、そのクリエイティビティの成果からいくつかをご紹介・・・
例えば…その1
その人が願っていること(目指していたもの)を具体的に尋ねる
「意識されていたことはどんなことですか?」
「どんな風にしたいと思っていたのですか?」など。
フィードバックのループは自分の求めているものから始まります。
ここがあいまいだと、
フィードバック回路が戻ってくる場所がなくなってしまうのです。
例えば…その2
自分がやってみて良かった点や気付いた改善点などを尋ねる
「今回の良かった点はどんなところですか?」
「次はどんな風にしたいとか、何か気付いたことはありますか?」
自分で自分のしたことを吟味すること。これがいわゆる自己評価。
すでに自分で気付いているなら、それに追い打ちを掛けるように(笑)
他者がコメントする必要はないわけです…。
例えば…その3
いま起きたこと(行動した結果)を提示する
「○○の話になったとき、前より声が大きくなっていました」
「△△と言うキーワードを、○回使っていました」
このとき重要なことは、他者が解釈を加えないことです。
自分のしたことっていうのは、案外自分ではわかっていないもので、
本人が事実情報を知ることは、フィードバックシステムには有益です。
(というか、これを正しく知らないと、フィードバックのループが歪んじゃうのだ…)
もし可能であれば、このための一番良い方法は
ビデオや録音したものをその本人が知覚することだと思います。
【参考記事】自分で自分を吟味すること
例えば…その4
期待の調整を図る
本人が目指している資格試験や何かの認定などの取り組みで
クリアして欲しい(しなくてはならない)基準がある場合には、
「これからどんな取り組みをされますか?」
「期待されている××については、どんなイメージをしていますか?」
と確認したり、
相手がそれを認識していないとしたら、
「合格の基準として求められているものを一緒に確認しましょう」
と、お互いの期待値の明確にすることが必要なケースもあります。
選択理論/リアリティセラピーを学んでいらっしゃる方であれば
もうお分かりのことと思いますが、ここまで関わり・・・
全てリアリティセラピーの質問技法の中に含まれているものです。
つまり、ロンの言う通り、
選択理論は脳のフィードバックシステムを説明していて
リアリティセラピーは、そのフィードバックシステムを土台とした
カウンセリング手法であるというわけです。
例えば…その5
個人の感想を述べる
「私個人としては、○○について△△という気持ちになりました」
「今迄、□□だと思っていたことが◇◇だったんだと理解しました」
このとき気をつける必要があるのは、
具体的であり
(ただ単に、「すごーい」とか「とにかくよかった」は確かに感想かもしれないけれど、
フィードバックシステムの観点からすると、あまり参考にならないコメント)
個人的であり
(「みんな…」とか「一般的には…」とか「普通は…」ではなくて
それを知覚した私個人が感じたこと。そうじゃない人もいるかも…という前提が大事)
批判的でない
(良いことばっかり伝わるというのがフィードバックの本質ではないのだけれど
厳しいことは現実から学び、他者からは励ましを受け取ることが継続学習の鉄則だと思います)
これ以外にも、
他の人のやり方をみる
自分のやり方を見せる
ブレストのようにどんどんアイデアを出す
など、支援するためのやり方はいろいろあります。
ただし、(くどいようですが)
これらは情報提供の一つであり、評価やジャッジではありません
さらには
本人が求めているものと現実のギャップを埋めるサポート なので
本人の性格やその関係の質や、フィードバックのタイミングなどによって
何が良いサポートになるのかは対象者によって異なることを忘れてはいけません。
特にその関係において、恐れや隔たりがある場合には
フィードバックシステムが健全に働かないことがあるようです
ふー 書き終わりました
ここまでお読みいただいた皆さん、
長々とお付き合いいただいてありがとうございました。
また気が向いたら、続編を書いてみたいと思います。