今回は、京都・嵐山ですが、有名どころではなく、あまり知られていない私のお気に入りスポット"大悲閣千光寺"に向かいました。
秋晴れ!空が青くて気持ちいい。
嵐山といえば"渡月橋"という程お馴染みだが、今回はそれを渡らずにこの写真の左側、山沿いの奥まった道の方へ進む。
すると、ホテル"星のや京都"の送迎屋形船乗り場がある。
宿泊者は、この屋形船に乗ってホテルまで行くのだ。
しかし残念ながら、今回私は宿泊しない。
いつか泊まってみたいな…
なんて思いながら屋形船乗り場を通り過ぎて、道なりに進む。
と、こんな看板が↓
"絶景"推しです
しかし、コロナ禍以前に来た時にも、この辺りまで来ると、ほとんど人がいない。
川に沿ってどんどん歩く。
もう、ちょっとした秘境の様相…
ここから先は、石段を登る。
5分くらい登ると、お寺の門に到着。
その奥に鐘があり、自由につくことができる。
但し一人3回らしい。
そこからあと一息石段を登ると、拝観受付があり本堂へ。
私以外に参拝客は誰もいなかった。
お参りした後、隣にある建物へ。
靴を脱いで上がると、とっても開放感ある部屋!
遠くに薄っすら京都市内の街並みが見える(一番奥の山の手前)。
ここに座ってぼ〜っと景色を眺めていると、ホントに気持ちいい。
これが、散々看板でお知らせしていた"絶景"なのね〜
と納得。
この部屋の中には、仏教に関する資料やちょっとしたアート?等、色々なものがあり、見るのも面白い。
ノーバースノーデス。
ノーミュージックノーライフみたいなノリ。
かなり寛いだ後、部屋を出ると、可愛いワンちゃんがいた。
看板犬の"さくら"ちゃん。御年16歳。
人間でいうと、70歳を超えているそうだ。
と、お寺の受付案内の女性が、雑誌を開いて見せてくださった。
※以後、この女性を仮にユキ子さんと呼ぶ(何となくユキ子さんっぽいから)
そんな人気者である事を鼻にもかけず、とっても穏やかで大人しいワンちゃんだった。
可愛すぎる。
さくらちゃんの話を色々伺っていると、いつの間にか男性が。
この方もこのお寺の方なのだった。
※以後、この男性を仮にイワオさんと呼ぶ(イワオさんっぽいから)
イワオさんは、おもむろに犬用ジャーキーを取り出し、さくらちゃんに見せながら
「お座り。お手。待て。」
と次々に指示。すると、見事に全てやってのけるさくらちゃん。
「イワオさんの言う事やったら何でもちゃんと聞くのよ。」
と、ユキ子さん。
イワオさん曰く、最長15分待っていた事があったとか。
凄すぎる!
その後、再びジャーキーを登場させるイワオさん。
今度は「待て」も何も言っていないのに、すぐ来ない。
「次はお薬の時間やと分かってるんよ。」
と、ユキ子さん。
ソロリソロリと近づいて来たさくらちゃんの両脇をすかさず抱え上げ、ロックオンしたイワオさんは、鮮やかな手つきで目薬をさした。
さくらちゃんは観念したようにされるがまま。
その後は、皮膚の塗り薬をあちこちに塗られている。
薬を塗るイワオさんの表情には、さくらちゃんへの愛情が滲み出ていて、微笑ましかった。
そんな光景からいつの間にかイワオさん&ユキ子さんと話が弾み、色々な事を教えて頂いた。
境内にある一見何の変哲もない岩が、実は天竜寺の庭園をつくった"夢窓疎石"がその上で座禅を組んだという由緒ある岩であるとか、隅っこにひっそりある灯籠が清水寺の灯籠と同じものであるとか…
とにかく密かに凄いものが囲いも無く普通にその辺りにあり、全てお触りOKなのだ。
「あの岩の上に乗って座禅組んでもええで。」
と言ってくださり、畏れ多くも夢窓疎石の座禅岩の上で座禅を組ませてもらった。
懐が広い。
しかし、話を聞かなければ、そんな凄いものだとはつゆ知らずだった。
すっかり話し込んでしまい、ふと時計を見ると、何と、1時間半も経っていた!
さすがにびっくり。
思わぬ出会いのお陰で楽しいひと時を過ごさせて頂き、ホンワカした気持ちになれたのだった。
🔹メモ🔹
嵐山大悲閣千光寺
拝観時間:10時〜16時
拝観料:400円
もうすぐ紅葉のシーズンですが、その頃には紅葉の赤とイチョウの黄色がとってもキレイなのだそうです。
そして、雨の季節には、大きくてキレイな虹、しかもダブルレインボーがよく見えるらしいです。
虹大好きの私は大興奮!
小さなお寺で、人もあまり多くなくゆったりできます。