“ソムタムタイVSソムタムラオ”。
美味しい料理ばかりのタイ料理だが、
その代表的なものとして青パパイヤのサラダ“ソムタム”が挙げられるだろう。
辛いもの好きにはたまらない、そしてなかなかその本物には出会えない、
サラダという軽めな響きでは到底表現しきれないほど、絶妙で奥深い食べ物だ。
そして、そのソムタムは実は大きく分けて二種類ある。
ソムタムはもともとラオ族の料理で、
タイではタイ東北地方(イサーン)の代表的メニュー。
この地方のソムタムを“ソムタムラオ”と呼び、
南下してバンコクにくると宮廷料理となり、こちらを“ソムタムタイ”と呼ぶ。
実は大好きだと思っていたソムタムは“ソムタムタイ”だった。
ソムタムに言わせれば、本場ではない。
もう一度、確かめなくては!!
ソムタムタイ

バンコク到着二日目、最近バンコクではやっているという、
HI(ハイ)というお店に行ってみた。
お昼ちょっと前に滑り込んで入ったが、お昼を過ぎるとサラリーマンやOLたちが
どんどん入ってくる。ちょっとこぎれいな屋台という感じなのだが、
清潔感もばっちりでお客の入りから人気の高さが窺える。
バンコク入り初ソムタムということで、もっともシンプルなものを
注文する。他にも、かに入りなどいろいろあった。

ソムタムタイには基本的にお砂糖、干しえび、ピーナッツ、唐辛子。
付け合せはやっぱり、「カオニャオ」(タイもち米)!
辛さ、甘み、酸味、そしてそれが濃厚に絡み合う…。
タイで食べるものはやっぱり違う!!!!!美味しい!!!!!
と大感激したものの、日本人と知られてか辛さを控えられた気がする…
それでも「うまいっっ」と言わずにはいられないほど、深かった。
ソムタムラオ
バンコクでは行く先々のレストランで毎食ソムタムを食べた。
辛いもの、ピーナッツが多いもの、トマトが入っているものなど、
お店によりそれぞれアレンジがあるものの、どれもこれも最高だった。
バンコクでソムタムを食べ飽きる事ができた私たちは、
まさか本場の東北地方でソムタムにたどりつく事さえできないとは
この時は考えもしなかった。
町を歩けど歩けど、ソムタムを作っている気配がない…屋台にもない。
やっと見つけても、本場とは言いがたいくらいのお粗末な雰囲気で、
試す意欲もわかなかった。どうした、ソムタムラオ。
ラオスをはさんで計3日滞在したウボンラチャターニでは、
数々の美味しい(はずの)レストランはつぶれていたり、
歩いている途中大きな犬がやってきて白いスニーカーを踏まれたり、
やっとの思いでたどり着いたレストランに
「ソムタムはありません。ここはベトナム料理でございます」と言われたり…
そう、ことごとく振られ続けた。
もう、“ラオ”は諦めようとしたその時…!!

ホテルから歩いて1分の、本当にすぐ近くのレストランバーで
ついに、ついに“ソムタムラオ”に出会えた!!
こんな身近にあったとは。やっぱり、探し物は近くにあるものなのか。
よかったねよかったね、来た甲斐があったね!と感激しながら
せっかくなので辛くしちゃって下さい!と言い、喜び勇んで食べた私たちは
その後、このとんでもなく辛い“ラオ”に泣かされて家路に着いたのであった。
付け合せのキャベツとインゲンだけでは辛さを通り越して寒くなった
私たちを癒す事はできなかった。
結局、ソムタムラオは辛くしてとお願いしなくても
これでもかと思い切り唐辛子を使うものだった。
そして、砂糖は入れないか入れてもわずか。
ソムタムはバンコクへ南下するにつれ、
砂糖で甘みをつけ、干しえびやーナッツを入れ、
洗練された、言うなればパンチのない料理へと変わっていった。
…やはり奥深いソムタムだった。
辛いものも本場ものも大好きだけど、洗練されているソムタムタイの方がいい…
と個人的な感想を心の中でつぶやいてしまった私であった。
それでも、今回のタイ旅行でのメインであった、ソムタムラオとタイの
“違い”を知るということ達成する事ができたし、
飽きるほど、飽きるまでタイ料理を食べる事ができた幸せな気持ちは
この先もずっと残っていくと思う。
重複になるが、個人的にはソムタムタイに一票で…。
チャンスがあればぜひ本場にて違いを味わって頂きたく思う。