
最近美容系のSNSで話題になっているようで、
こちらの記事を書いたために
メッセージでご質問頂きました。
専門家ではないですが、
私なりに調べたり、
ドクターに聞いた内容をもとに回答いたします。
記事内には私見も含まれます。
発売日は2024年11月。
2025年はオーダーができないほどの人気。
そのため日本のクリニックに導入されたのが
ここ最近です。
Q.なぜお亡くなりなった方から採取するのか?
生きている健康な人から
製剤化できるほどの広範囲の皮膚組織を
採取することは、
ドナーに深刻な傷跡や
身体的ダメージを与えるため、
倫理的にも現実的にも不可能。
そのため、心臓や腎臓などの臓器移植と同様に、
生前の本人の意思や
家族の同意に基づいて登録された、
公的に管理された組織提供プログラムを通じて
提供されています。
美容目的のために非倫理的な方法で
採取されているわけではありません。
Q.安全性は?
治療である以上100%安全、
リスクのないものは存在しません。
ヒト由来でいうと、
ベビーコラーゲンやプラセンタ、
ヒト幹細胞培養上清液などがありますが、
重篤な副作用は報告されていないとされています。
ただ、これって実際どうなのかはわからなくて、
しこり形成やアレルギーなどなら
因果関係がわかりやすいですが、
ワクチンとかもそうですけれど
なんらかの病気や疾患などと
直接的な因果関係があるかって、
なかなか証明が難しいです。
何十年先になんらかの重篤な副作用が
出てくる可能性もわかりません。
なので、
相当な年数と件数、医療で使用され、
安全性を確認できたものを
美容に転用したものしか
安全性は証明できないですし、
リスクがないとは結論づけられません。
極めて安全性が高いとしても0ではないし、
これはヒト由来、動物由来に関わらずです。
なのでほとんどの製剤注入は、
妊娠、授乳中は
受けられないことになっています。
BNAJU/Re2O製剤の詳細
①徹底した感染症スクリーニング
米国生体組織バンク協会(AATB)の
厳格なガイドラインに従い、
HIV、B型/C型肝炎、梅毒などの
感染症リスクがないか、
全ドナーに対して徹底的な検査が実施されます。
しかしながら、
ドナーに未知のウイルスなどが潜む可能性は
否定できません。
AATBは、医療用のヒト組織
(骨、皮膚、心臓弁など)の安全な採取、
処理、および流通に関する基準を
策定・認定する米国の非営利団体です。
②AlloClean Technology™︎による
細胞・DNAの完全除去
L&C Bio社の特許技術
AlloClean Technology™︎により、
免疫拒絶、アレルギー、感染の原因となる
細胞、DNA、微生物を極限まで除去します。
製剤として残るのは細胞外マトリックスのみです。
ウイルスは細胞に寄生するため、
細胞が取り除かれている以上、
ウイルスは感染力を完全に失い不活化しています。
米国FDAにより原材料承認取得。
③外科手術での使用実績
この主成分である
ヒト由来無細胞真皮マトリクス(hADM)は、
最近開発された新素材ではなく、
数十年前から
重度のやけど治療、乳房再建、歯周組織再生など
外科手術において、
世界中で安全性の高い医療素材として使用され、
50万件以上の移植で
感染事例は一件もないとのことです。
肌育製剤としては新しいものですが、
素材としては新しいものではありません。
↑2003年の研究報告です
④アレルギーは物質が悪者なわけではない
蕎麦を例にあげると、
蕎麦自体が悪い物なのではないですが、
一定数重篤なアレルギーを起こす人がいます。
アレルギーを起こしやすい物質というものは
確かに存在しています。
化粧品成分や製剤にする際は
アレルギーを起こしやすいものは
極限まで取り除かれます。
それを怠っていたとしたら良くないです。
さいごに
化粧品に近いものほど安全性は高いですが、
効果実感の程度やスピードは緩慢です。
安全性と効果には相関関係があります。
化粧品に近い安全な治療となると、
生理活性作用が低いため、
クリニックでやる意味があるのか疑問です。
倫理的な側面で言うと、
ヒト、動物、植物、どれも命あるものですし、
どの命なら利用してもいいかなんて
考えたらとても難しいことです。
人に害を与えるものなら命を奪ってもいいとか、
食べるならOKとか、
虫とか人の命を脅かさないものでも
気持ち悪いという理由なら命を奪ってもいいとか、
どれも全てエゴだし
文化によっても幅があります。
同様に、何由来だと気持ち悪いとか、
何目的なら許されるとかは
個人の価値観ですし、
非倫理的な方法で採取されたわけではない以上
尊重されるべきです。
ヒト由来成分を売りにした
レカルカさんの化粧品は人気がありますしね。
BNAJU/Re2Oについては、
ヒト由来かつのものということで、
心理的・倫理的なものと
ウイルス的なものの2面から
不安や嫌悪感を感じることは理解できます。
安全性については、
100%安全であると言い切れる製剤は
存在しないですが、
そこには幅があるのも事実で、
肌育製剤でいうと
ジュベルックなどのポリ乳酸系は
しこり形成のリスクが比較的高いですし、
フィラーのヒアルロン酸でも
しこり形成、アレルギー、
技術に依存するものでは、
皮膚壊死、失明などのリスクがあります。
リジュラン(PN)は
比較的安全性が高いとされていますが、
サーモン由来のタンパク質がわずかに
残留している可能性がありますし、
感染症、アレルギーを引き起こすリスクも
あります。
ただ、しこりや皮膚壊死などのリスクは
ほぼないです。
スネコス、プルリアルデンシファイ、
ジャルプロなどは
ヒアルロン酸が配合されているため
血管閉塞のリスクがあります。
非架橋ヒアルロン酸なので
リスクは低いですが0でありません。
こんな感じで
可能性でいえば全て0ではないので、
本当に個人の価値観の問題だと思います。
肌育製剤で
日本の厚生労働省が認可しているのは、
スキンバイブ
(旧ジュビダームビスタボライトXC)のみです。
認可された製剤=トラブルが起きないではないです。
プラセンタ注射も厚労省が認可していますが、
理論上感染症リスクが0ではないため、
日本赤十字社により献血制限しています。
しかし、2026年秋頃を目処に、
長年の使用実績により、
vCJD感染報告がないことなどから、
撤廃されることになっています。



