前回に引き続き今日もアメリカのお葬式についてです。
今日は故人が退役軍人だった場合について書いておこうと思います。
軍人・元軍人だった場合
ステップ義父は若いころ軍にいたので、米軍墓地に眠っています。
火葬だったので、米軍墓地ではInterment of ashes(納骨)のセレモニーがありました。
親族のスケジュールの都合と儀式の予約(?)の都合で、葬儀の2ヶ月後のセレモニーになりました。
夫の実家へ向かう高速道路
儀式では、お祈りのあと、タップスの演奏があり、義母の前に軍人さんがひざまづき、きっちりと畳み直した星条旗を「大統領の代理として」と言って手渡しました。
墓地の一角(野外)でタップスを聴く
その厳かさは、まるで名誉の戦死を遂げた兵士みたいな扱いでした。
ちなみに生前ステップ義父は、「平和な時期に3年間ドイツの米軍オフィスに座ってただけ。戦争なんて行ったこともないし、(大卒で入隊したため)最初から士官だったから厳しいことを言われた経験もない」と笑っていました。
・・・とはいえ指示を出す責任が重かったそうで、それも「たまに間違えた」と笑っていました(ひょうきんな人でした)。
(高卒で一番下のランクからだったらウX虫扱いだそうです。人格崩壊されてから軍人として再築されると言ってました)
親族は愛国心に満ち溢れて感動しているっぽかったけど、私は外国人なのでそこはスルー。でもタップスの上手さには感動しました。
トランペットすごく上手だったね、と夫に言うと、あれはトランペットじゃない、もっと難しいビューグル(Bugle・信号ラッパ)だ、とのことでした。
(Wikipediaからお借りしました)
まるで歌っているような美しい音色でした。
その後献花して、墓地を去ります。
納骨そのものは見ることができません。
こうしてステップ義父は無事軍人墓地に納骨され、すべての葬儀が終了したのでした。
義母と一緒に行ったピザ屋さんにて
カラマリ
親族たちはそれぞれ元の生活に戻っていましたが(=バケーションに行ったりパーティーしたり)、義母だけはまだ悲しみに暮れています。
そりゃそうでしょうね、今までそばにいた夫が家の中のどこにもいない毎日は、悲しくてやりきれないでしょう。
義母は早く家を売ってシニア・コミュニティに引っ越したいそうです。
滞在したホテルで食べたテイクアウト
ホテルのルームサービスメニュー
アメリカ人は、というよりヨーロッパ系3世以上のアメリカ人は、何人子供がいようと同居はしないケースが多いみたい(死期が迫ると同居したりするけど)。
親子が同居しているのは、親が移民一世か、一世じゃなければアジア系・南米系が多いと思います。
ちょっと最後話が逸れたけど、これでアメリカのお葬式のお話は終わりです。
ステップ義父、天国で安らかに・・・また会う日まで。
この歌、好きだけど、お葬式で聴いたら号泣しそうでいやだ。